- Amazon.co.jp ・映画
- / ISBN・EAN: 4547462113467
感想・レビュー・書評
-
言語学者のルイーズ・バンクス(エイミー・アダムス)は湖畔の家に独りで住み、今はいない娘ハンナとの何気ない日常を時おり思い出す。
ある日、地球各地に大きな宇宙船のような物体が出現する。
ルイーズは、宇宙船から発せられる音や波動から彼らの言語を解明し、何らかの手段でこちらのメッセージを彼らに伝えるよう、国家から協力を要請される。
スタッフのなかには、物理学の見地から取り組むよう招集されたイアン(ジェレミー・レナー)もいた。
ウェバー大佐(フォレスト・ウィテカー)に急かされながら、スタッフは少しずつ相手との距離を縮めていく。
ルイーズは忙しくなるほど、ハンナの思い出が色濃く蘇る。
しびれを切らした中国は核攻撃をしようとしていた。ルイーズは自分を指して「人類」というところからコミュニケートの端緒を掴む。
彼らにはタコの足に似たものがあったため、彼らをヘプタポッドと呼ぶようにした。
彼らはその先端から図形を吐き出す。刻々と変化する図形の規則性を見出すと、それらをコンピュータに打ち込んで会話ができるようになる。
ルイーズとイアンはそれらの2体をアボットとコステロと名付ける。政府や軍はヘプタポッドが地球を攻めようとしているのではと相変わらず疑っていたが、そんなとき、ヘプタポッドの時間の概念は自分たちと大きく違っていることに気付く。
彼らはアインシュタインの相対性理論の進化形の如く、驚くべき真実をルイーズたちに伝える。
それは、3000年後の地球も現在と同じ座標軸にあるというものだった。
ルイーズは彼らの言語を研究し理解するにつれ、自分の人生における経年も今までの時間軸の概念を超越したものになることを知る。
ルイーズは彼らからの影響に混乱するが、過去が未来にやってくることが分かっても、愛することをやめないと確信する。
ついに最終決断を下した中国の行動を止めるため、ルイーズはイアンを使って思い切った賭けに出る。
彼女の行動は、地球を、そして彼女自身を救うことができるのか?
SFファンから高い評価を得たテッド・チャンの短編SF小説を映画化。
ある日突然やってきた「ばかうけ」型の宇宙船が襲来し、エイミー・アダムス演じる言語学者ルイーズとジェレミー・レナー演じる物理学者イアンが宇宙人と意思疎通をはかるため宇宙人の言語を解読し学んでいく中で宇宙人の思考を学び、ルイーズが共通言語を持ち意思疎通をはかることの大事さや時間の概念を越えた運命を知ったことが人類の未來を左右するという展開は、「2001年宇宙の旅」「インターステラー」のような哲学的なSF映画であると同時に、「君の名は」のような運命的な愛を描いたSFラブストーリー映画でもあります。
言語で意思疎通をはかることが戦争と平和の分かれ目であるぐらい大事で難しいこと、時間や運命に対しての向き合い方を強くメッセージする哲学的な内容ですが、ルイーズとイアンが宇宙人の言語を解読していく展開がリアルで丁寧に描かれているので、驚愕と感動のクライマックスまで惹き込まれます。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
★3,5
-
まだ観始めたばかりだけど、宇宙船が現れて世界が混乱し、「ダウ平均株価が史上最悪の大暴落を記録しました」とテレビでアナウンスしているのを聞いて心が乱れた。最近、来年からはNISAでどれをどれくらいどうしようとばかり考えているからだろう。こんな思いをするなら宇宙人なんて来ないでーとすら、ちょっと思った。でもおそらく、映画の終わり頃には株価はまた安定するんだろうけど。
観終わった。うん、株価は安定したね。多分少し上がった。
わたしは、とても悲しいと思ったけど、たぶん彼女は違う次元に行ったんだと思う。行ったというか、知った、かな。だから、本人は悲しいとは思っていないのかも。ただようように、慈しむ気持ちでいるのかも。これからの時間全てを。これからの知っている愛の全てを。彼女が彼に初めて抱きついて思ったことは、「この安らぎをずっと忘れていた」なのだから、彼女にはもう時系列というものが無い。ひとつひとつの場面を、場面ごとに、慈しんでいくのだろう。 -
考察を見ないと理解できなかった。それほど感動するでもなく。うーむ。
-
常識がひっくり返されるような作品。多言語習得が思考を生むということを考えさせられる。私は地球外生命体がもたらした概念?を得たくないと思いましたが…種の保存のためにはこういう思考があると、色々と対策ができていいのかもしれません。
-
「この映画」という言語を受け取って、あなたは何を幻視しどう行動するか?…という映画なんだろうけど。
子供の運命知った上でそれに逆らわない選択するかね。辛すぎ。
恒星間航行と重力制御できる宇宙人に宣戦布告する中露アホすぎやろ…。 -
事前CMにつられちゃった系かな。面白みが分からないわけではないが、それほどでもない。前半はテンポゆっくり目に話が進むので、少しうつらうつら。宇宙人も久しぶりのザSFって感じでおお!と思うが、お菓子ばかうけとコラボみたいな記事を思い出した移行宇宙船がばかうけにしか見えなくなってしまった。
世界12の年に現れた宇宙船。言語学者の女性が宇宙人のメッセージを受け取ろうと試みる話。
その後、映画評価を見て名作として評価が高いことを知る。私がわからなかったメッセージが隠れているとのこと、寝てしまったからかな、もう一度見ればわかるかな? -
理解しづらく、内容もいまいちであった。
-
過去が現在になって未来が現在になったらいいな。忘れないように記録をしても0.1秒先の未来にまどわされる程度の。時間が円環の形をしていたら平穏を手に入れられる気がする。
-
地球へやってきた未知の生命体との交流のために言語をどう用いるか、言語とは何か。
とても興味深い切り口のお話でした。
言語を学ぶことでその言語を用いている人たちの思考を知ることができるとか、言語は良い意味でも悪い意味でも「武器」になるとか…。
もっと大切に使わなくちゃいけないし、多言語を学ぶことも楽しそうだな。
また、ちょっとしたシーンだけど、政府や公務員や学術者たちが頑張っているなか、無責任に武力を使おうと民衆をあおるメディアご用達のコメンテーターの愚かさは、決定や実行の権限を持つ側に行けなかった敗者のコンプレックスなのかな…と思いました。 -
巨大な球体型宇宙船が、突如地球に降り立つ。世界中が不安と混乱に包まれる中、言語学者のルイーズ(エイミー・アダムス)は宇宙船に乗ってきた者たちの言語を解読するよう軍から依頼される。彼らが使う文字を懸命に読み解いていくと、彼女は時間をさかのぼるような不思議な感覚に陥る。やがて言語をめぐるさまざまな謎が解け、彼らが地球を訪れた思いも寄らない理由と、人類に向けられたメッセージが判明し…。
説明不足な部分があり分かり難かったのは残念ですが、宇宙船のデザインやエイリアンとのコミュニケーション描写など表現が独創的ですし、没入感のあるムードや巧みなストーリー展開も相俟って最後まで飽きません。SFというジャンルの作品は数あまたありますが、新味のある映画だと思います。 -
雰囲気映画。未知との遭遇+ソラリスみたいな感じ。語り(カットバックと見せて実は、とか)が凝っているし、美しい詩的な映像で普通のSFにない知的な印象をあたえる作品。言語解析のシーンもそれなりにみせる。しかし、翻訳不可能性もまるでないかのようにあっさり短時間で意思疎通しはじめたり、最先端の学者の割と真剣な会話が、いまさらのサピア・ウォーフの仮説だったりとオイオイというところもある(もっともらしいジャーゴンだせはそれっぽくみえるだろ?ってなめてんのかいな)。特有の概念把握ができる何かの力を注入されたってことかな。タコはいらんかった〜、隠れたテーマなんだろが、未来がみえたら選択を変えるか?いうことかて、未来がわかるなら(決定論なら)、選択自体ないんちゃうんか?といささか詰め甘い感。ラストの急展開なんか、未来こうやねんから、今こうせなみたいな感じで、未来がクソやったらどうしてたん?と。雰囲気だけのやなあ。
-
良かったです。原作より分かりやすい。
ヘプタポッドとのやりとりはそのまま、娘さんのことが時系列バラバラなのいい。全て未来のこと。
原作を読んでいたときに、文字がどうしてもイメージ出来なかったのだけど、映像で観ると墨で書いた書のようなような美しさですごく綺麗でした。
中国…と思いました、あそこでまた時系列前後させるのハラハラする。
ハラハラドキドキもあるのですが、ずっと落ち着いた抑えた空気だったのも良かったです。
ばかうけ感はわたしはそんなに…それよりあれ空中に静止してるのね!と感動しました。
未来が全てわかったらどう生きるか、みたいな問に、もっと気持ちを伝える、と答えるのジーンとしました。
「ハンマーしか持っていなければすべて釘に見える」も真理です。←この言葉は深い。 -
なかなかよい。
ちょこちょこ差し込まれる回想シーンが実は回想シーンではないと分かったとき、ぐっときた。
実は原作も読んでいる。しかしほとんど忘れてしまっていた。
ただ、ヘプタポッドの言語を解読する過程に、もっと深みと面白みがあった気がする。
ヘプタポッドの文字や姿も、映像にするとなんか安っぽく感じてしまう。
改めて、頭の中の想像だけで理解していく必要がある小説は、とてもよいメディアだと思った。 -
まずまず。
未知との遭遇に影響されてるのだろうか。もう少し分かりやすい。
数学的。