問い続ける力 (ちくま新書) [Kindle]

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  • 筑摩書房
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感想・レビュー・書評

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  • 頭が良い人の頭の中身を知りたくて読んでみたシリーズ第3弾。

    予備知識なしで借りたら、対談集で、しかもどの方との対談もめちゃくちゃ面白い!

    「○○とは何か?」がテーマになっています。
    各分野の第一線で活躍されている方々の「問い方」「考え方」が凝縮された言葉の数々。
    重みと切れ味にしびれました。
    自分なりに咀嚼して活かしていこうと思います。


    以下、目次の抜粋 (自分メモ)
    第一部:「問い」を問う
    第二部:問い続ける達人たち
    ・P70:長沼伸一郎:考えるとは何か?
    ・P89:出口治明:時代とは何か?
    ・P113:御立尚資:大局観とは何か?
    ・P135:寺西重郞:日本的資本主義とは何か?
    ・P155:岩佐文夫:直観とは何か?
    ・P177:若林恵:文化とは何か?
    ・P202:二村ヒトシ:性とは何か?
    ・P227:松嶋啓介:アートとは何か?
    ・P250:松王政浩:証拠とは何か?
    おわりに:「問い続ける力」を身に付ける

  • 多くの人が同意しない世界の真実とは何か。私自身が実感をもって、自分の言葉として語れることは何か。自分をもう一度、深い問いに引き戻してくれた、何度も読みたくなる名著だと思う。

  • 耳の痛い話。
    答えを求めて情報に飛びつき、流されて溺れる毎日を過ごしていることを実感しました。

    タイトルの「問い続ける力」は、最後の為末さんとのエピソードでイメージが湧きました。
    アスリートがパフォーマンスの向上を目指して試行錯誤を繰り返す。
    自身の仕事、目標に対しても日々こんな姿勢で臨めたらカッコいいなと。

  • 読んだこと、聞いたことをそのまま鵜呑みにしてしまう、「答えを求める」姿勢を矯正しなければ、と思う。
    あまりにも、学ぶべきことが多かったので、キーワードを箇条書きで。

    ・「問い」を如何にたてるか?
    ・例外と思えることの中に本質が隠れていないか?
    ・大きな視点と小さなディテールを行き来する
    ・引き出しを増やす、その為には漫然と生きない
    ・Howではなく、what, whyを考える

    ・悲観的な結論が一時的に出ても、最後は楽観的でなければならない

    ・上位概念をもつと、対立を包摂することができる

    ・日本人は空気が読めるから、メンバーのロジックや感情のひっかかり、メンバー間の折り合いをみて、議論の流れの効果的なところで準備した弾を撃つ
    ・リベラル・アーツ

    ・理論で導ける所から、更には直観力を磨く
    ・失敗を覚悟で何か面白いものを探す
    ・迷ったら行き過ぎた方を選ぶ
    ・好き嫌いは価値観をさらけ出す
    ・勝ち続けたい人は進化しなければならない
    ・遠い先のことを考えるほど目先の利益は増える
    ・反対する人がいないものは共感する人もいない

    ・イノベーションに一番大切な事は忘れる事
    ・自分の人生が毎日旅だと思えているか

    ・証拠から何がわかるのか、何を信じるべきか、何をなすべきか、は、区別しなければならない

  • 偉大な研究者は研究分野を変える。1つか2つしか専門分野を持っていない研究者は一発屋で終わってしまう。視座の高さは視野の広さにつながる。はたから見ていると、研究分野を変えているように見えても、当人からすると極めて自然な流れとして映っている。そして一見非効率に見えても、結果として様々な研究分野に取り組んだことが、後になって思いもかけぬ形で結びつき、長きにわたる活躍につながる。

  • 問うこと、信じること。意志による楽観。
    ポエムでなくビジョンを。

    ◯例外を例外として切り捨てるのでなく、そこに本質が現れているかも !

    ◯〝イノベーションの種となる適切な問いは、「大きな視点」と「小さなディテール」を高速で行ったり来たりすることでしかうまれない〟

    ◯世の中には自分が想像すらできないような真実があり、自分はまだそれを知らないことを信じるのである。

    ◯研究の世界では、思考が進まないのは思考力のせいではなく、そもそも「問いの設定が間違っている」と考える。そこで私も、まずはこの問いを取り組みやすい形に小さく分解することから始めた。

    ◯「考えろ」と命令する人は、制約を与えるべきなんですよ。「こういう制約のもとで、こういう問題を考えるにはどうすればいいか。おまえはそれを考えてこい」と。

    ・間接的アプローチで攻める。自ら調べて重心を見つける。

    ◯子どもには退屈させたほうが創造力が高まるという研究が出たそうです。やっぱり、なにかれと与えすぎると考えない。

    ◯迷ったときは、やり過ぎるほうを選びます。失敗した場合、もっと舵を切っておけばよかったのか、手前で抑えていたほうがよかったのかわからないのは、次につながりにくいんです。

    ◯人々の忠誠心を集めるためのビジョンを競争する時、重要なのは敵の存在です。つまり、光に対する闇ですね。
    ◯「社会をよくします」というようなありきたりのビジョンだと敵がよくわからないから、単なるポエムになってしまう。

    詳細kindleメモ

  • 答えのない問いを抱えて二進も三進もいかなくなって行き詰まっていたときに本書に出会い、文字通り、救われた。無駄じゃないんだ。考え続けてもいいんだ。そう思わせてくれた自分にとっての福音の書。

  • 「では派」と「とは派」。 何かを問われた際に、「〇〇では〜〜」とか「誰々が〜〜」と言うのは簡単だけど、それは誰かの意見であって自分のアウトプットではない。思考が止まってる証拠。

    自ら問う工程、クセをつけていきたいなあ。まずはモーニングジャーナリングのお題に取り入れてみようと。

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著者プロフィール

予防医学研究者、医学博士。1981年、広島県生まれ。東京大学医学部健康科学科卒業、ハーバード大学公衆衛生大学院修了後、自治医科大学で博士(医学)取得。公益財団法人Wellbeing for Planet Earth代表理事。「人がよく生きる(Good Life)とは何か」をテーマとして、企業や大学と学際的研究を行う。専門分野は、予防医学、行動科学、計算創造学、概念進化論など。近著は、『フルライフ』(NewsPicks Publishing)、『考え続ける力』(ちくま新書)など。

「2022年 『むかしむかし あるところにウェルビーイングがありました 日本文化から読み解く幸せのカタチ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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