十戒 [Kindle]

著者 :
  • 講談社
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感想 : 70
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感想・レビュー・書評

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  • 夕木春央さん著『十戒』の概要と感想になります。

    概要です。
    伯父との僅かな思い出だけが残った島に、私は少し気弱な父とリゾート開発を企画したい業者の人たちと訪れる。受験勉強の息抜きを兼ねて数泊の下見で終わるはずであった島での時間は、一人の死と戒律によって軟禁生活へ変わってしまった。

    感想です。
    『方舟』で話題を集めた夕木春央さんの旧約聖書を連想させる本作『十戒』も多くのレビューが集まっていますが、私には『方舟』の時にも感じた「物足りなさ?」「後味の悪さ?」をまた受けています。ファンの方は不快に感じるかも知れませんが、登場人物たちの生気を感じないというか作中で演じさせられている印象を持つのです。そう感じるのは私だけなのかもですが、また次回作も追いかけていくと思います♪

    • bmakiさん
      物足りなかったですかぁ。。。

      私はこの手の作品大好物なのですが。
      また次なる傑作が出てくるといいですよね。

      マメムさん、十角館...
      物足りなかったですかぁ。。。

      私はこの手の作品大好物なのですが。
      また次なる傑作が出てくるといいですよね。

      マメムさん、十角館お読みになっていましたっけ?何でも映像化されるみたいですね。
      ちょっと観てみたい気がしますが、かがみの孤城もアニメよりやっぱり本の方が何倍も良かったので、観ない方がいいのか(-。-;

      悩めます。。。
      2024/02/12
    • マメムさん
      bmakiさん、コメントありがとうございます。

      フーダニットとクローズドサークルがお好きなbmakiさんには合っていますよね^_^

      『十...
      bmakiさん、コメントありがとうございます。

      フーダニットとクローズドサークルがお好きなbmakiさんには合っていますよね^_^

      『十角館の殺人』は既読ですよ♪
      Hulu独占配信はフォロワーさんのレビューで知りました。配信後の評判は気になりますが、私はHulu無契約なので見送りです(^_^;)
      2024/02/12
  • 「方舟」に次いで直ぐに読んだ作品。装丁やクローズド・サークルなどの設定で共通点が多い作品ということもあり、直ぐに読むことにしました。
    前回の方舟は最後の衝撃的な結末を楽しむ感じだったのが、今回は戒律に護られた状態で犯人を推理しないという状況に置くのはとても面白い設定だなと思いました。極限状態の中でどれだけ人の価値観が変わっていくのかがとても面白かったです。
    そして最後の最後で、探偵役=真犯人・語り部=共犯者という構図が読者に提示されていくのがとても興奮したし、さらにその先の衝撃は予想できずに、はっきりと示さずに前作と繋げてくるのがとても面白かったです。
    どのような感じなのかは是非読んでみて確認してみてください。
    そして最後にこの本を全て読み終えた後にネタバレサイトの青柳先生の解説を読むことをお勧めします。様々な発見があると思うので。

    この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。
    大室里英:黒沢ともよ
    大室父:森川智之
    沢村:杉田智和
    草下:三宅健太
    野村:甲斐田裕子
    藤原:石川界人
    小山内:小西克幸
    矢野口:山路和弘
    綾川:Lynn/石見舞菜香

  • 亡くなった伯父の所有する無人島のリゾート施設化のために下見に行った私(里英)たち9人は翌朝1人人数を減らし、犯人からの十戒に縛られる。

    特殊設定ミステリ。
    方舟より十戒の方が好きという声に共感した。
    方舟と違い今回は余韻を長々と引きずらなくてよさそうなのが救い。

  • 注)ネタバレを含んでいるので、知りたくない人は読まないで下さい。
    ーーーーーーーーーー

    これは面白い!!

    『方舟』好きには納得の作品!!ヽ(*゚∀゚*)ノ



    孤島の島。

    ミステリには理想的な設定。

    ですが、他のミステリとはひと味違う。
    『逆転の発想』が素晴らしいと思った。

    連絡手段は、あるのだ笑
    スマホの電波は問題なく届いている。

    ただ『してはいけない』と言われているのだ。

    殺人犯によって『十の戒律』が記された紙が発見される。

    『十戒』によって行動を制限され、守られないと島内に仕掛けられた爆弾が爆発する—。


    いやぁ〜、面白かった。

    真犯人はね、うっすら予想通りだったのですが、最終ページにまさかの真相!
    そこまでは気づかなかったぁ〜‎߹ㅁ‎߹)ウレシイ♡


    『十戒』で皆を操る(神)犯人発想がとにかく素敵!!
    犯人を神に関連させて、十戒と掛けてる。
    『方舟』との関連もきちんとされている。

    自分が起こした殺人の後始末を『戒律』でしばり、皆にやらせる…。
    別荘に閉じ込める戒律とか…思いつかんて…すごいわ(^▽^;)
    トリックを推理する必要がないミステリなんて、新鮮…!

    無人島…
    密室…
    疑心暗鬼…

    典型的なミステリのパターンをきちんと踏まえてしかも逆パターンの発想を用いる…。
    思考停止で従えって…すごいよ。
    好きだわ〜♡

    足跡トリックも無理なく解決している…。
    …ラスト真相を知った時、そう思わせる為の仕込みかぁ〜って、びっくり。
    私の足りない脳では絶対に考えつかないよ…(-_-;)

    あれだけの細かい戒律を短時間で思いつくのは、最初に提示された犯人にはできなそうだな…なんかこの後も真犯人出そうだな…と警戒してしまった。案の定でした。そこは少し残念。

    根拠はないが、なんかこいつが犯人な気がする…って思わせる文体をしていて、ただ、それを裏切って欲しいと思ってしまう自分がいた。

    この小説って、他人の感情を語り手が断定して言うことが多いんだよなぁ…。
    『方舟』の時もそうだったけど…。
    描き方の特徴なんだろうな。
    そのことによって、語り手が解釈したイメージに引っ張られて話が進んでいっている。
    疑問のまま終わらせないで、こうなのだろうと決めつける…。
    だから、読んでいる自分も、思考がそっちに傾いてしまう(^▽^;)

    でもでも!!
    ラストのラストに、犯人の真の正体が分かって大興奮!!

    一気にこの作品の評価が爆上げしましたヽ(´▽`)ノ♡
    大満足!!!

    面白くてどんどん読めちゃいました!!

    『方舟シリーズ』でいいのかな…(・_・;
    でもそれって、絶対ネタバレワードだから言わないけど。
    3作目はもうこのパターン、使えない気がする( ≖ᴗ≖​)ニヤッ

    この感想は「ネタバレ」で非表示にして、投稿することにする。


    • こまるさん
      私も面白かった♡
      この作品を読む時はカレーとカレーパンとサンドイッチを用意して呼んでほしいね
      私も面白かった♡
      この作品を読む時はカレーとカレーパンとサンドイッチを用意して呼んでほしいね
      2023/08/15
    • Kaniさん
      こまるちゃん、おはよう!

      確かにカレー率(*´艸`)笑
      花嫁の家と共に、ネタバレトークしようねヽ(´▽`)ノ♡
      こまるちゃん、おはよう!

      確かにカレー率(*´艸`)笑
      花嫁の家と共に、ネタバレトークしようねヽ(´▽`)ノ♡
      2023/08/15
  • 「方舟」のほうを読んでいないので
    (内容紹介を読むと閉所恐怖がある自分には
    辛そうな気がした)
    この作品だけの感想になってしまうのだけれど。

    早い段階で、犯人がわかってしまい、
    (鈍い私でもわかりやすかった)
    その人の言葉に
    いちいち胡散臭さを感じてしまった。

    大室と里英の親子がよくわからないというか
    不穏な雰囲気がありそうで
    ミスリードなのかな、と思いつつ。。
    大室の
    「〜なんです?」という言葉尻が
    気になって集中できなかったり。

    設定は色々と面白かったのだけれど
    個人的には合わなかった。

  • クローズドサークル
    命がかかった逃げ場なしの殺人事件が描かれている
    犯人の意図に興味津々で一気読み!驚きの連続に心が震えた
    どうにか脱出方法はないのかと考えながら 犯人の指示に手を焼く展開に引き込まれていく
    読後はこの興奮を共有したくてたまらなくなるでしょう
    まさかのまさかだった…

  • 個人的には読後感は「方舟」よりも良かったです。最後の展開は方舟よりもスリルはないけれど、じわじわと沁みていくような雰囲気は十戒の方がありました。結果こっちの方が好きです。

  • ★4.0くらい
    前作に引き続き面白かった。方舟が良過ぎたから本作に期待していたところ全く裏切られず面白かった。すごい。凄すぎる。

  • 方舟を読了していたので、こちらも気になり読みました。
    方舟ほどの衝撃はなかった。登場人物がごっちゃになりかけたり、自分的にはわかりずらかった。ミステリー慣れしていないからかもしれないが。
    何となく犯人はこの人かなと思っていたが、どういう流れでそうなるのか分からずにいた。ラストはいきなり語られる感じからじわじわと怖さが増していった。そして、読後感も続く怖さみたいなものが残った。 宗教的な意味合いがうまく用いられているのもよかった。  第三段を期待したい。

  • 前作ほどの切れ味ではないとはいえ、趣向としては面白いのではないかと思う。作り物めいた実験的空間としての舞台と物語をどう捉えるか、そこに違和感がどれほどあるか、というのは俎上に上がる作品ではあるとは思うが、こういった作品特有の面白さもある。「犯人探し禁止」という目新しさは、それだけでは少々地味だが、犯人を見破った上で俯瞰するとかなり計算されたミステリとして楽しめる。ロジックも美しく決まっているので、インパクトよりも構成力が見事な作品。おそらく再読の方がずっと面白い作品だろう。

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著者プロフィール

2019年、「絞首商会の後継人」で第60回メフィスト賞を受賞。同年、改題した『絞首商會』でデビュー。
近著に『サーカスから来た執達吏』がある。
『方舟』で「週刊文春ミステリーベスト10 国内部門」「MRC大賞2022」を受賞。

「2023年 『時計泥棒と悪人たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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