家族八景 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1975年3月3日発売)
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感想 : 640
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家族八景は多分中学生のころ、夏休みの読書で何を読むか迷っているところに、友達の誰かが面白いからと勧められた記憶があります。天邪鬼な私は勧められると従わないタイプなので他の推理小説(横溝正史?)を読んだ気がする。
そんなこともあり、筒井康隆氏を嫌っていたわけでもないのに、時が経ちこの歳まで読まずに来てしまいました。

七瀬は住み込みのお手伝いさんとして、いろいろな家族と接することになるが、テレパス能力があり、人の内面の感情や思ってることが理解できてしまうので、あるときは自身の防衛のために役立てられるが、能力を知られると異端とみなされ危険が伴うので悟られないように気を付けて生きていかねばならない。

章が進むにつれて、七瀬の怖さが際立ってくる気がした、最後の「忘母渇仰」は怖い。「七瀬ふたたび」につながっていくのだろうか。

また、性的な表現も割と多く出てくるのが少し驚いたが、当時のウブな中学生には刺激が強く友達はこの辺りが面白いと言っていたのかもしれない。

「七瀬ふたたび」に続く。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年4月24日
読了日 : 2022年4月24日
本棚登録日 : 2022年4月24日

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