5月12日読了。アジアに覇を唱えようとするロシアの圧力に耐えかね、日本は日露開戦を決意する。東郷平八郎率いる連合艦隊の参謀に就いた真之と騎兵隊をもってコサック兵団に当たる好古が戦中に身を投じる中、子規は病に没する・・・。綿密な調査をしたのであろう多くの書簡・記録と地形の描写と、当時の歴史を動かした多くの人物と大国たちの動き、抑えきれない浪漫みたいなものが渾然となって実に面白い。「政治家は現実的なだけでは務まらない」「大将の器と、参謀の器は非なるもの」など(この通りの表現ではないが)、この人の人間観にもウウムとうならされる部分多し。まだ5巻もあるが、「先は長いな」とは感じない、余白が多くて大変うれしいことだ。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2011年5月12日
- 読了日 : 2011年5月12日
- 本棚登録日 : 2011年5月12日
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