特捜部Q ―檻の中の女― 〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫 エ 7-1)
- 早川書房 (2012年10月5日発売)
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感想 : 139件
北欧ミステリ。主役が分かりやすいヒーローではなく、やさぐれた訳ありくせ者の中年のおじさん。そしてワトソン役として存在感を出しているのがシリア系のアサド。今後のシリーズでアサドの過去や経歴も明らかになっていくようでし楽しみ。事件捜査中に銃撃に遭い、三人のうち自分を除く一人が死亡、一人が重傷で寝たきりとなる体験をして燃え尽きPTSDを負ったカールを持て余した上司が、政治家が突如作った「特捜部Q」という未解決事件を担当する特別部署のトップに任命、カールはしぶしぶながらも元来持っている正義感と刑事の素質、観察眼をもって難事件の見落とされ忘れられた手がかりを丁寧に追いかけ、真相に迫ってゆきます。シリアスな内容ながら、謎の異邦人アサドがいい味を出していて、ところどころふっと息抜きも出来ます。事件は陰惨でしたが、読み物としてはととても面白かったです。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ミステリ/警察もの
- 感想投稿日 : 2016年2月2日
- 読了日 : 2016年1月31日
- 本棚登録日 : 2016年2月2日
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