なんと形容すればいいのか分からない、不思議な持ち味のミステリ。事件は起こっているけれど、事件そのものに触れられるわけではなく。被害者についての話を聞きたがる奇妙な男によって、淡々と進む物語。この男がまたのらりくらりとわけの分からないキャラクターで、作品はよりいっそう不思議な雰囲気に。
まさかこういう結末に行き着くとは予想せず。人間の心理の嫌なところをちくちく突いてくれてるなあ、という印象でした。そしてそこに突きつけられた、「死ねばいいのに」という言葉。ぐさりと来ます。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ミステリ
- 感想投稿日 : 2010年5月29日
- 読了日 : 2010年5月29日
- 本棚登録日 : 2010年5月29日
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