小説家・村上春樹氏と心理学者・河合隼雄氏の対談です。
1995年に行われた対談のため、話題は『ねじまき鳥クロニクル』や地下鉄サリン事件(ちょうど村上氏は『アンダーグラウンド』の取材中だったようです)などが中心となっていました。
キーワードとしては、「物語」「宗教」「暴力」などが印象に残っています…が、私とってはなかなか難しい内容でした。
ただ、対談が行われてから約18年が経過していますが、話題の中の普遍的な部分は今でも十分に新鮮ではっとさせられます。
村上氏は「これから暴力の時代がもう一度来るんじゃないかという気がすごくする」と言われていますが、その予言めいた言葉は現実になっているように思います。
そしてその時代を生きる私たちは…。
何度もくりかえしページをめくり、じっくりと考えたい1冊でした。
再読の前に、まずは『ねじまき鳥クロニクル』をもう1度読みたいです。
読んでいて、お二人の波長が合っているんだろうなぁということが、それとなく伝わってくるのが心地よかったです。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
エッセイ。
- 感想投稿日 : 2013年6月30日
- 読了日 : 2013年6月23日
- 本棚登録日 : 2013年6月30日
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