羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2004年11月16日発売)
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本棚登録 : 14365
感想 : 832
5

上下巻の感想です。
最初から最後まで全く飽きることなく楽しめました。
わたしにとっては、羊シリーズの中で最初に読んだ作品です。
(お勧めされて、羊→ダンス→風の歌→ピンボールの順で読みました。これが大正解でした!!おかげで4作品全て楽しめました!)

ストーリーはひと言で言うと題名そのまま、"羊をめぐる冒険"なのですが、都会で孤独に暮らす主人公と、旅の中で出会う人たちがとても魅力的です。
そしてその出会いはすべて引き合わされたものであり、不思議な世界・謎解き・恐怖・愛情・友情にワクワクドキドキしながら進みます。
人間を操ることができる羊は夢に出てきそうなくらい恐ろしい存在ですが、耳が素敵なガールフレンドとお互いを想い支え合いながら旅をしたり、ドルフィンホテルのオーナーや羊男など、どこか憎めない可愛らしいキャラクターも出てきます。
もちろん最後はちゃんと真相に辿り着き、不思議な冒険を終わらせることができます。
帰りの汽車に乗っていると、さっきまでいた山の方から爆発音が聞こえてきて、窓から煙を見ているラストシーンは、ようやく長旅が終わり、解放されてハッピーとは言えない、旅の終わりの疲労感、旅で失ってしまった数々のものへの哀愁を主人公と一緒に感じました。
本当に主人公と一緒に冒険をさせてくれる本です。
そして、こちらを読んだらそのまますぐにダンス・ダンス・ダンスを読むことを強くお勧めします!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年6月12日
読了日 : 2020年6月3日
本棚登録日 : 2020年6月3日

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