#890「愛と幻想のファシズム 上」
ハンター鈴原冬二をカシラとする政治結社「狩猟社」が、世界恐慌によるパニックを背景に、あれよあれよと云ふ間に伸上つてゆきます。
<弱者の犠牲になるな、弱者が我々を搾取している、世界は強い人間達のものだ。団結しなければならない......>
閉塞感は人の判断を狂はすものです。そして外圧が強まると、無意味なナショナリズムが頭を擡げて来るのでした。トウジの目指す「世界を養鶏場から野生へと戻」し、「強い人間だけの独裁」は可能なのか? 早く下巻も読まうと存じます。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
日本の作家
- 感想投稿日 : 2023年6月13日
- 読了日 : 2023年5月15日
- 本棚登録日 : 2023年6月13日
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