あなたが誰なのかは、読む前から察しがついていた。
稀代の大スターも、人間であることには変わりない。一人の日本人の男性だ。
いろんな作品に出演し、いろんな人々に出会い、いろんな旅をしたことがこの本に詰まっている。
高倉健さんのようには行かないだろう。
けれども、私も貴女も、人生という旅をしている一人の日本人であることには変わりない。
どんなにお金を儲けても、どんなに有名になろうとも、人はみんな一人で死んでゆく。
高倉健さんは、世の中にはそっと別れを告げられた。
ちょうど、鉄道員で、主人公が定年間際に極寒の職場である駅のホームで帰らぬ人となったように。
私たち日本人は、心の故郷のような高倉健を喪ってしまった。
けれども、高倉さんが出演した映画作品はずっと残っていく。
彼の生き様に涙する人々が、世界の何処かに存在する限り。
ありがとう、健さん。
この本を読んで、また沢山の映画を観たくなりました。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2014年12月15日
- 読了日 : 2014年12月15日
- 本棚登録日 : 2014年12月15日
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