私が持っているのは1992年の初版本なので、カバーの絵が違う。
再読してみると、その後の宮部作品に登場するキャラクターがたくさんいることに気づく。
ちらっとしか出てこないが、宗田淳一の弟省一は、「日暮し」シリーズに出てくるおでこちゃんの原型のような気がする。ああいう、記憶力や推理力に長けた少年(しかもちょっと大人びて小生意気というキャラクター)を描くのが、宮部さんはとてもうまいし好きなんじゃないかなあと思う。
「大人の事情」というやつに翻弄される悲劇も描かれているし、親子のどうしようもない断絶も描かれていて、これが長編デビュー作なんだから、やはり宮部みゆきは怪物である。
読書状況:読み終わった
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再読
- 感想投稿日 : 2012年9月17日
- 読了日 : 2012年9月17日
- 本棚登録日 : 2012年9月17日
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