薬指の標本 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1997年12月24日発売)
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小川さんの独特な世界観を読んだ。官能的、空想的、現実的な部分の境界性が滲んでいるようで、この不思議な世界は女性の心を鷲掴みにするのだろうか?一話目、ちょっとした事故で自分の薬指が欠けた。それを標本にすることで、標本を作製する男性に我が身を預けたい、愛されたいと願う私、しかも強引に。二話目、自分の婚約相手は医師で優しいが優しすぎるので全く刺激がない。女性としては、強引に、若干の危険性を持つ男性から愛されたいと願うのだろうか?女性の心情に含まれる危険でエキセントリックでエロティックな一面が見えた気がした。

ps
真面目、優しいだけでは物足りない。男性の魅力とは何か?についてちょっと知った気がします。男性も女性に対して刺激的なふるまいって重要なのかな?自分は失格のような。。。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 恐怖、ホラー、グロテスク
感想投稿日 : 2021年7月4日
読了日 : 2021年7月4日
本棚登録日 : 2021年7月4日

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