芋虫 江戸川乱歩ベストセレクション2 (角川ホラー文庫 え 1-2 江戸川乱歩ベストセレクション 2)

著者 :
  • 角川グループパブリッシング (2008年7月25日発売)
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本棚登録 : 2115
感想 : 149
4

せつないと思ったのは表題作。
えぐいと迷ったけどなんとなくこちらで。

四肢をなくした夫を「芋虫」と形容する、
その言葉のセンスに脱帽です。胸の奥がじわりとやられる不快感。
でもこの2人の間にあった愛情は本物だったのだと思います。
「ユルス」
この一言に尽きるかと!
「踊る一寸法師」「人でなしの恋」など、
他の収録作品もじくりと気持ち悪いいいおはなしでした。

本編には関係ないけれどこの角川版、
表紙が田嶋昭宇できれいだから気に入って集めているのですが
伏字の部分がそのままで刊行されているらしく、
本編が完璧な状態で読めなかったのが残念です。
そのため汲み取れない部分がいくつかあったので、
角川の落ち度を含めて★4つで。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: せつない
感想投稿日 : 2011年3月16日
読了日 : 2011年3月16日
本棚登録日 : 2011年3月9日

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