著者セレクトの短編集。
この細い無機質な線が何故あんなにもエロくなるのか。
眠りかけの時に見る夢のような、脈絡のない台詞と気怠い空気感は山本直樹にしか出せないと思います。

表題作の「明日また電話するよ」を初めて読んだのが中学生の頃だったのですが、当時はハートフルなお話と思っていたのが今読むと180度見え方が変わってしまって驚きました。

お互いに寄り添っているようでどこか噛み合わない会話。こうして少しずつすれ違って、人は離れていくのだろうなあ。なんちて。あと浜イモが実在しないことを後書きで知ってとても悔しかったです。

他の収録作品では「みはり塔」「肉彦くんとせんせい」がお気に入り。
どちらも人生のほんの刹那に交差した男女の切なさが滲む良作でした。

2018年9月12日

読書状況 読み終わった [2018年9月12日]
カテゴリ えろい

初めて読んだヤマシタトモコ作品。
女のえぐい心理をさらーっと描きあげてます。
余韻の残し方が心地よいお話が多かったです。

一番好きな話はレズのお婆さんと女子高生の話なんだけど
いちばんやられたのは本美さんの台詞。

『娘に訪れるすべての幸福も災厄も 母親に由来する』

あんなさらっとした絵でこんなこと語られちゃあたまらんね。

2015年6月7日

読書状況 読み終わった [2015年6月7日]

第三作目までくると傑作と感じることはあまり無くて、
正直製作が決まったときは期待していなかったのだけれど。
この作品の凄さを侮っていました。
1・2と見続けてきた人にとっては最高のカタルシスを得られる完結編でした!

一人一人のキャラクターが生き生きとしている中で、
やっぱりいちばん人間臭いのが茶川竜之介。
3作目になってもファンレターを捏造してしまうような小物臭さは変わっていないわけで、人間根っこの部分は中々変えられないあと。
他人の才能を妬んだり物に当たったり親の愛に気付けなかったり、
どうしようもないところは変えられないけれど、
それでも大切な人の存在があって人間なんとか生きてるのだなあと痛感しました。
淳之介とヒロミに出会わなかったら、茶川は絶対のたれ死ぬでしょう。
けど淳之介に安定した道を歩んで欲しいと思ったのは、彼が「親」になったからこその変化だと思いました。
そんな茶川の人間臭さが1・2を通して見てくると今回よりいっそう染みました・・・。

鈴木オートは新人さんが入って、六ちゃんはお嫁にいって、世代がどんどん動いていくのが嬉しいような切ないような。
結婚や出産、子の巣立ちなど第一作目から見てきた登場人物たちの人生の節目がいたるところに描かれていて、陳腐な表現だけど涙なしでは見れませんでした。
物語はこれで一区切りだけど、あの後も夕日町の日々は続くのです。
この作品はキャラクターが皆生きているので、いくらでも話が作れそうと思ってしまう。
本編では語られない「それ以前」や「その後」に思いを馳せられる作品は、間違いなく名作なのだと思います。

2012年12月17日

ネタバレ
読書状況 観終わった [2012年12月17日]
カテゴリ 殿堂入り

本編のラストに納得がいかなかった身としてはやっぱり小学生時代が好きなわけで・・・。
そんなわけで久々にりんたちの小さかった頃が見れて満足です。
虫を殺しちゃいけないわけを聞くところとか、
ああいうことにいちいち悩んで一緒に答えを出してくダイキチとりんが好きだったんですよねえ。

そんなわけであまり後半は楽しみにしていなかったのですが、
本編の最終回後の2人を見て少しそんな否定的な気持ちが変わったかも。
小学生編でりんが「ダイキチはダイキチでいい」と言い、
ダイキチは自分のことを「保護者」で貫き通していたのを思うと
この2人は初めから最後まで親子だったわけではないのだなあなんて。
りんの恋愛感情にはびっくりしたけれど、
2人が家族になっていく物語だと見ればこういうラストも有りなのかなと思えるようになりました。
というより思い込むことにします。
優しい人ばかりのこの作品は、優しい視線で読みたいのです。

2012年4月14日

読書状況 読み終わった [2012年4月14日]
カテゴリ かわいい

話題になっていたので既刊は全て読んだのですがなんともいえない不快感・・・。
おやすみプンプンに近いけど、こっちのほうが受け付けないなあ。
でも佐伯さんが壊れていく感じは好き。

読書状況 いま読んでる
カテゴリ えぐい

2月14日、ライブ会場にて購入しました。
書店に並ぶのはまだ先ということなので、ネタバレ注意です。

東京事変を追いかけてきた方なら、
4000円という値段は決して高くありません。
メンバーそれぞれの解散や事変への思い、
記憶に新しいDiscoveryツアーのオフショットや
彼らを取り巻くスタッフの方々へのインタビューなどとても充実した内容です。
個人的にはスタッフの方々へのインタビューがとても読み応えがありました。

解散はとても悲しかったですし、「もったいない」と思う方もたくさん居ると思います。
ただこのインタビューを読んで、明るい気持ちで解散を受け入れることが出来ました。
どの雑誌のインタビューよりも皆率直に飾らない言葉で各々の心境を語ってくれています。
林檎のインタビューの最後の一文は泣けました。

『東京事変は私にとって、大切な人しかいない場所だったのですから』

ファンの方は、これを読んで彼らの解散を見届けて欲しいです。
話題になった女装に関しては、そっと本を閉じました。

2012年2月14日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2012年2月14日]
カテゴリ 殿堂入り

このツアーの時解散は既に決まっていたとのことで、
チャンネルガイドなど読むと本人たちのモチベーション的には
これが解散ライブだったのかな・・・と思わされてしまいます。
それほどまでに完成度が高いライブです!!

4部構成のステージはそれぞれテーマがあり、
それに沿った衣装と演出と曲目をこなすメンバーの姿は
今までのライブ以上に「見せる要素」が強いです。
もちろんそれで演奏が疎かになることは無く、むしろ極限までいってる感じ。
ウルトラCで到達したところとは別の最高地点ではないでしょうか。
浮雲はこのツアーが体力的に相当きつかったらしいですが、
それほどまでに完璧を求めた結果なのだと思います。

あとジャケット写真が歴代のDVDでも一番良いです。
ライブ終了後に撮ったとのことで、皆すごく良い表情だなあと思います。

2012年2月15日

ネタバレ
読書状況 観終わった [2012年2月15日]
カテゴリ かっこいい

少女漫画で名作と呼ばれるものって、
恋愛以外の人間的な成長もきちんと描いたものばかりだと思うのです。
そんな意味でこれは本当に名作!

主人公の雪野はわりと序盤から完成されているというか、清清しく隙の無い子なので感情移入出来るキャラではないです。
でも「こんな風になりたい」と思わせる、主人公らしい素敵な女の子でした。
一方有馬の過去は悲惨すぎて後半が本当に辛かった・・・。
ただ有馬を取り巻く人たちの優しさと、有馬がそれに気付いていくことで一緒に救われた気持ちになります。
脇役の人たちがメインの話も多いので、共感できるキャラだったりセリフが誰にでもあるのではないかなあと思います。

私の中では家族というものを凄く考えさせられたおはなしでした。
こんなに号泣した漫画は久しぶり。

2012年4月14日

読書状況 読み終わった [2012年4月14日]
カテゴリ おもしろい

東京事変最後のアルバムです。
今までで一番5人の個性が炸裂してます。
ジャケットのとおり、五色の光です。
バラバラ過ぎてまとまりがないのが逆にコンセプト通りなのでしょうか。
こんなバラバラな5人が今まであれだけのクオリティのものを作っていたのは、
やはりテーマという縛りをつけたからこそのプロの仕事だったんだなあと思わされます。

だから最後は、本当に好き放題やってます。
好き放題やったからこそ、まだやれることはたくさんあったなあと
思わされてしまう、ラストアルバムだけれど湿っぽくならない
最後まで東京事変らしいアルバムでした。
特に浮雲は最後に良い曲を持ってきてくれたなあ・・・という感じ。
刃田さんの曲ももっともっと聞いてみたかったです。

初めて事変を聞く方にはお勧めしませんが、
今まで彼らの音楽を追いかけてきた方でしたら
きっとあまりの奔放さに笑えてしまうアルバムだと思います。

2012年1月17日

読書状況 聴き終わった [2012年1月17日]
カテゴリ ハイセンス

良くも悪くも「娚の一生」を踏襲しているなあという感じ。
ただ今回は不倫モノになっちゃうので、
前作以上に一筋縄ではいかない感じです。
独身アラフォーが夢見るような設定なので
一歩間違えばレディコミになってしまいそうですが、
雰囲気を持ってる作家さんなので自分のカラーで仕上げてます。
主人公を凄く好きにはなれないんだけど、
それはこういう考えの自分もいるという同属嫌悪なのかも。

西さんの描く女の緩いえろさというか倦怠感が好きです。
どんなふうに物語が着地するのか見届けたい作品であります。

2011年12月20日

読書状況 読み終わった [2011年12月20日]
カテゴリ せつない

名盤「うれしくって~」の後ということで、
正直期待度はあまり高くありませんでした。前作が良すぎたもの。

「megaphonic」=「最高の音」とのことです。造語。

期待してなかったとか自分の浅はかさに笑えます・・・。
軽やかに力強く、前作までで培った世界観を更に深めた曲ばかりでした!
ジュディマリ時代も含めればかなりの数の作品を発表しているはずなのに、
まだまだYUKIは高まっていくのだなあと思いました。
ソロ時代のアルバムすべての要素が詰まっていると思います。
「揺れるスカート」では電子音ギラギラ。眩いです。
こんな踊れる曲もまだ歌えるんだとびっくりしました。
あとは「相思相愛」がすごく染みました…。
こんな歌詞がかけるのは、やっぱり年を重ねたからだと思います。

今のYUKIがすべてつまってます。

2011年12月18日

読書状況 聴き終わった [2011年12月18日]
カテゴリ かっこいい

豊饒の海第3巻。
輪廻転生の思想が今までで一番綿密に描写されております。
タイは行った事がないけれど、あちらの熱気や
夕日に染まる寺院が目に浮かぶような情景描写に圧倒されました。

勲の生まれ変わりであるジン・ジャンの内面描写は皆無で、
本多が主体となってお話は進んでゆきます。
しかし本多が少女の寝床を漁って縮れ毛を拾うような男になるとは。
それほどまでにジン・ジャンへの肉体への執着が凄まじかったです。
けだるくて熱っぽくて甘い彼女の肉体の描写はタイのイメージそもののような気がします。
ラストは少し?が残りましたが、ここから最終巻にどう繋がるのか楽しみです。

あと今西という男が強烈でしばらく忘れられません・・・。
「石榴の国」のお話が読みたい。

2011年12月12日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2011年12月12日]
カテゴリ えろい

金田一蓮十郎の真骨頂!
あり得ない設定だけど、それは漫画だから出来ること。
ハレグゥの頃から思ってたけど、この人の漫画の登場人物は
少し重いものを背負ってることが多いなあ。
そんな癖のあるキャラたちの人間関係が
先を読めない展開に仕上げてくれてます!
ギャグ作家だと思っていましたが、あの面白さにシリアスと恋愛が盛り込まれるとこんなに面白くなるとは…!
中だるみも一切なくテンポよく進むのでさくさく読めます。
ライアー×ライアーとの類似にも注目!

あと巻が終わるときの引っ張り方が絶妙です。続きが読みたくて仕方なくなるはず。

2011年10月8日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2011年10月8日]
カテゴリ おもしろい

小田急沿線在住で中村明日美子ファンだったので、
買わない方が不自然な作品でした。
小田急線が舞台のオムニバスストーリー。

今まで読んだ明日美子作品がえろかったり痛かったりだったので、
本当に少女漫画然としたおはなしたちに
ほっこりしたりきゅんとしたりできたのが新鮮でした!
絵の線が細くて滑らかなので、こういうテイストのおはなしととても相性がいいのだと再発見。

最後にばらばらだったおはなしたちがひとつに繋がるのが素敵です。
「彼の住むイリューダ」がいちばん好きだなあ…。
短いのにちょっぴし苦い登場人物の関係がすんなり入ってきて、
その後もそれ以前も気になるおはなしです。

2011年8月19日

読書状況 読み終わった [2011年8月19日]
カテゴリ かわいい

オリジナルで不定期連載されていた作品なのですが、
「仁」と平行してのこのクオリティは凄いです。
女形ということで男に女の色気を持たせた描き方が上手いなあと思いました。
貞奴や伊藤博文など、歴史上の人物と主人公が出会うと
漫画とはいえ歴史が動く音がするような気がしてわくわくしてしまいます。
歌舞伎という当時では俗な文化で生きる主人公が
歴史の影で国家に巻き込まれていくストーリーは読み応えがありました!

まだまだお話が広がっていくと思ったらあっという間に終わってしまったのが悔やまれます。
やはり天皇をお話に絡ませると難しいのかな・・・。
ひそかに「仁」とのコラボがあるのも心憎いです。
村上もとかの力量を思い知らされる一作!

2012年4月3日

読書状況 読み終わった [2012年4月3日]
カテゴリ おもしろい

漫画と呼ぶのが躊躇われるほど綿密な絵。
乱歩の世界を表現できるのはこの人だけだと
思わせることのできる仕上がりです。さすが丸尾末広。

原作よりもエロ描写がきつかったなあ・・・。
原作にないバナナのシーンは思わずこみ上げてしまいました。
それ以外はどこまでも原作に忠実な描写でした。
忠実だからこそ、ラストにはまた泣かされてしまいました。
乱歩も丸尾もどっちもすごい。
エログロ苦手な方にはお勧めしません。

2011年12月24日

読書状況 読み終わった [2011年12月24日]
カテゴリ えろい

普通の日常のなかに非日常がひとつポンと投げ込まれて、
それを当たり前のように受け入れて
流れる時間が不思議と心地よいおはなしたちです。
凄く雰囲気のある絵がそう感じさせるのかも。
台詞のひとつひとつもシンプルで染みます。

感想を言葉にするのがむずかしい本だなあ…
星の恋人がすきです。

カテゴリ かわいい

前々から読みたくて最近ようやく買ったのだけれど。
設定だけ突っ走って投げっぱなしになったかんじ。
でも蚊吸豚とかお祭りとか「姉」の存在とか、
田舎のよく分からない風習っぽさが好みの気持ち悪さでした。

乱歩の「芋虫」を一緒に買って読んだからかもしれないけれど、
「姉」への支配欲とか加虐心をもっと丁寧に
描写してほしかったなと思いました。

2011年3月16日

読書状況 読み終わった [2011年3月16日]
カテゴリ えぐい

せつないと思ったのは表題作。
えぐいと迷ったけどなんとなくこちらで。

四肢をなくした夫を「芋虫」と形容する、
その言葉のセンスに脱帽です。胸の奥がじわりとやられる不快感。
でもこの2人の間にあった愛情は本物だったのだと思います。
「ユルス」
この一言に尽きるかと!
「踊る一寸法師」「人でなしの恋」など、
他の収録作品もじくりと気持ち悪いいいおはなしでした。

本編には関係ないけれどこの角川版、
表紙が田嶋昭宇できれいだから気に入って集めているのですが
伏字の部分がそのままで刊行されているらしく、
本編が完璧な状態で読めなかったのが残念です。
そのため汲み取れない部分がいくつかあったので、
角川の落ち度を含めて★4つで。

2011年3月16日

読書状況 読み終わった [2011年3月16日]
カテゴリ せつない

中島哲也が映画化したことで話題になったおはなし。
映画を先にみたかったのだけど、原作を先に読みました。

一人称で進むおはなしってテンポよく進まないと
読むのに飽きちゃうんですが、これはスラスラと読めました!
いろんな人の視点で章が切り替わるのも読みやすかったです。
先生の復讐の方法が今まで見てきたものの中で
トップクラスのきもちわるさかも・・・。
あまりすっきりするおはなしではないですが、読みやすさはぴかいちです。

2011年3月17日

読書状況 読み終わった [2011年3月17日]
カテゴリ えぐい

ヤンキーとロリータの、
正反対のふたりのおんなのこのおはなし。

中島哲也のテンポとか色使いとかがやっぱり好きだなあと思った。
イチゴと桃子、2人とも曲げないものがあるから
わがままでもヤンキーでも魅力的なんだろうなあ。
コメディ色が強いけど(ジャスコのくだりがすき)
結構名言が多いのも見所!
深キョンがすきになりました。

2011年1月27日

読書状況 観終わった [2011年1月27日]
カテゴリ かわいい

ニコイチで培った嘘が織り成す面白さを、
こちらでも惜しみ無く発揮してます。
元々少年漫画や青年漫画の人でしたが、
絵柄が可愛いので少女漫画にもすんなり馴染みます。

女子高生の格好をした姉を、瓜二つということで好きになってしまう弟…
ありえないだろ、と思いますが
そんな設定の面白さをぐいぐい引き出してくれるのがこの作者です。
湊が扮する「みな」に怖いくらいベタボレな透と、
嘘に嘘を重ねる湊の気持ちが徐々に変化していくところが最高にどきどきします。
相変わらず脇役も面白い人ばかりで、
今後どう絡んでくるのか楽しみ。
今いちばん続きが気になる漫画かも。

それにしても透の見た目や性格、家庭環境など
完全にニコイチの智ですよね!
このあたりのリンクを踏まえて読むと
展開を予想するのが楽しいです。
ニコイチを超える作品になることを期待!

2011年12月23日

読書状況 読み終わった [2011年12月23日]
カテゴリ かわいい

こどものおもちゃの特別編。
HoneyBitterは未読なのですが、置いてかれることもなく
テンポよくさくさく読めました。

やっぱりこどちゃのキャラは無敵なんだなあと思わされた!
紗南ちゃんも羽山もみんな当時を残しつつ素敵な大人になってました。
本当にいる人の成長を見た気分。
こどちゃの単行本を読み返してから読むとまた感慨深い。
『何度も激しく濁ったり凝ったりして戦って流れ続けて
その上でまたクリアになったような 深い透明』
っていうモノローグも、紗南ちゃんが乗り越えてきた出来事を
思えばきっと凄くよく分かるはず。

そして番外編の直澄くんのおはなしがせつなすぎました・・・。
彼がいちばん強くていちばんいい子なのかも。
こんな生き方もさらっと描いてしまうあたり
小花美穂の力量を感じさせられます。作家としても人間としても。

2011年1月9日

読書状況 読み終わった [2011年1月9日]
カテゴリ おもしろい

このマンガがすごい!で1位を飾ったと言うことで手に取った漫画。

最近の漫画は小柄(子供や女)だけど圧倒的に強い、みたいなキャラも多いし、この作品のヒロインもそうなんだけど、巨人はそれよりもずっとずっと強い。
大きい、っていうことはそれだけで強い。
しかもそれが人間を食べるんだから恐ろしい。
そんな単純な絶望感が新鮮で、物語の行く末が非常に気になる作品です。

巨大かつ凶暴で知性がなく、
意思疏通が図れない巨人の顔が最高にきもいです。
これは絵が上手じゃないからこその不快感、だと思う。
回収されてない伏線もまだまだ多いし、
傑作と呼べるかはこれからなので期待を込めて★4つで。

2010年1月1日

読書状況 いま読んでる
カテゴリ ハイセンス
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