歴史的にも著名な王妃であるマリー-アントワネットの伝記です。彼女を読めば、そのままフランス革命を知ることができるという位に、フランス王室そのものだったのだなと思いました。王政が倒される過程において、国王と王妃は確かにいくつか間違いを犯し、そのために滅んでしまったのですが、国王にも正しいところもありました。それを滅ぼしてしまった、血を流してしまったところに、フランス国民もまた間違いを犯してしまったのだと思います。その後、第五共和制になった現代も、フランスは栄光というものには届いていないように感じます。それはこの歴史の転換点での選択に原因があったのだとわかりました。
王妃として優雅に生きた前半と、囚われてからの王妃としての使命に目覚めていく過程が、とても魅力的で読ませてくれました。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
伝記・自伝
- 感想投稿日 : 2015年5月15日
- 読了日 : 2015年5月15日
- 本棚登録日 : 2014年10月24日
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