RDG6 レッドデータガール 星降る夜に願うこと (カドカワ銀のさじシリーズ)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2012年11月28日発売)
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感想 : 299
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完結編。
え、次で終わり?と知ったときにはびっくり。
ちょっと気になっていた設定を次々に解決するというか、方向性はちゃんと示して行って、ぱたぱたと終わりました。
なるほどねえ‥

特殊能力の子を集めた学園での<戦国学園祭>で、鈴原泉水子は能力を顕現させた。
その存在は一般の生徒にもじわりと印象付けられる。
影の生徒会長・村上穂高は、泉水子を世界遺産候補となる学園トップとして判定。
ところが、陰陽師を代表する高柳一条は、これに異議を唱えます。

もう一度、どちらの力が上か、対決することになりました。
往生際が悪い?高柳の理屈に、泉水子は考えをめぐらせ、トップは高柳ということにしておくという提案をします。
泉水子の望みは、普通の高校生活を送ることだったから。
成績アップを目指して試験勉強に取り組み、苦手科目を相楽深行に教えてもらうことに。

深行はツンデレというか、いまだにデレはまったくないんですが、泉水子と一緒に考えていこうという真剣な姿勢。
そんな彼の気持ちをつかみきれず、心細い泉水子。
クリスマス・パーティーに用意したワンピースは着ることもできず、目立たないようにトナカイの着ぐるみに身を隠した泉水子はさびしい気持ちになる。
海外から来ている要人に目をつけられないようにという大きな目的のためなのだけど、少女のささやかな願いや悲しみが微笑ましい。
別な機会に、深行や真響と遊ぶ予定にしていたところを‥?!

泉水子の危機にかけつける深行。
ふっふっふ、そう来なくちゃ。
泉水子の母も、これまでよりは事情を説明してくれるのでした。

広げた設定が展開しきれずに終わった印象があり、ちょっとこれっきりというのは惜しい感じがしますね。
基本的には児童書だし、すっかり大人になってからの話までは読みたいと思わないけれども。もう少し具体的に成長してもいいのでは。
作者自身に迷いがあるのか? 「続きを書いても書かなくても」という意味深なあとがき。
とりあえず、お疲れ様でした☆
これまで楽しませてもらいましたよ、大人も!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ファンタジー
感想投稿日 : 2013年7月20日
読了日 : 2013年7月13日
本棚登録日 : 2013年7月13日

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