すかたん (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2014年5月15日発売)
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本棚登録 : 1081
感想 : 106
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朝井まかてデビュー三作目。
江戸時代の大阪が舞台の、笑えて威勢のいい商家物です。描かれる業界は、植木屋から離れて、青物屋へ。

大坂城へ赴任した武士の夫と共に、知里は生まれ育った江戸から大坂へやってきました。
ところが、頼みの夫が急死。
食い詰めかけたが~ひょんなことから、青物問屋の老舗「河内屋」で働くことになります。
それも、お家さん(女主人)の志乃に仕える上女中として、びしびししごかれることに。
仕事を紹介してくれた若だんな・清太郎は、家にろくに寄り付きもしない道楽息子という噂。
しかし、野菜にかけては真剣で、農家にも熱心に顔を出している。

さまざまなトラブルに一緒になって奔走し、河内屋の事情も知っていく知里。
最初は不慣れで頼りなかったが、ちゃきちゃきの江戸っ子の知里は頑張り屋で、いざとなれば啖呵を切ることもある。
いつしか、清太郎と惹かれあうようになりますが…?
周りにはバレバレになっても、黙って身を引こうとしているじれったさ(笑)
恋愛描写は多くはないけれど、展開がわかりやすくてストレート。
1作目2作目よりも快適な印象で、楽しく読めました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 時代小説
感想投稿日 : 2020年5月30日
読了日 : 2019年7月7日
本棚登録日 : 2020年5月30日

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