『絡新婦の理』が静なら、こっちは動。
占い師、霊感少年、気功道場、漢方薬局、風水経営指南、自己啓発講習、私設研究団体、新興宗教と怪しい面々が、住民の消えた「へびと村」を目指して、狂騒を繰り広げ、ついに乱闘騒ぎになっていく。霊感少年は京極堂に「出てくるな」という伝言を寄越す。
京極堂が動かないのは、これが彼と関わりのある事件、旧陸軍研究所にかかわった事件だからである。そんな京極堂をプッシュするのは、その特殊な能力によって真相に到達している探偵・榎木津である。結局、京極堂も「へびと村」に乗り込んでいくのだが、今回、ケンカも強い榎木津の活躍は著しいので、榎木津ファンは喝采されよ。
キーワードは本末転倒。塗仏はじめ「宴の支度」でタイトルに挙げられた妖怪は、名称と図像しか残っておらず、その内実がわからないものばかりである。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ミステリ
- 感想投稿日 : 2019年9月22日
- 読了日 : 2019年9月22日
- 本棚登録日 : 2019年9月12日
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