超・殺人事件―推理作家の苦悩 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2004年4月24日発売)
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本棚登録 : 3811
感想 : 344
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こんなにすらすら読めた本はかつてなかったというくらいに好みの作品だった!(※超理系殺人事件除く)
例えばだが、この本を読んだ自分こそが犯人というような従来の本の世界を大きく超えるような話が集まってます。驚いたのはこの作品が2004年のものだということ。内容が目新しく斬新だった故に意外だった。

どの話もハズレなく面白かったが特に印象深いのが超理系殺人事件と超読書機械殺人事件。
私自身、科学の記述を理解していないのにもかかわらず読み飛ばさなかった「似非理系人間」である。(ただ、読書好きで、私のように文系ではあるがマメだったり頑固な人であれば理解できずともきっちり読んだのではないかな。)本当に自分を理系だと認識していて、よく勉強ができる人であればある程、複雑な話だっただろうなあ。
複雑といえば私にとっては超読書機械殺人事件。
成る程、現実の出版会を震撼させるのもうなずける。
最後の黄泉の心境吐露シーンでドキッとしたのは私だけではないはず。この本に似非読書好き発見装置があれば私は捕まってしまうのだろうかと考えてしまった。
しかし!私は読書が好きだし、こんなふうに一般の方が書いた感想を読むのも好きだ、紙媒体の本が好きだ、本を読んだ事実でも記録でもなく、本が好きだ!


ー(例)ショヒョックス・おべんちゃらモードー

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年4月22日
読了日 : 2020年4月22日
本棚登録日 : 2020年4月12日

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