有田・深川製磁のお話、ということで手に取りました。
物語の主人公が目にした、深川製磁のレンガ造りの工場にも行ったし、そこでアウトレットの商品も購入したことがあります。
・・・・・で、肝心の話なんですが、小説と著者はいっているけれど、実在の人物も、現在生きてらっしゃる人物も登場しているわけでひじょーに感想が書きにくい。
書きにくいけど言ってしまえば、結局のところ夫の進氏は実母に首根っこ押さえつけられていたわけで、夫人をかばってなにかものいう、対決する根性なし、それを見切ることもできない主人公もなんだかなぁと。
この主人公の行動を読むにつけ、思い返したのは、市川じゅんさん描くマンガ、「陽の末裔」。これを下書きに書いたのかと思えるほど酷似しているけど(結末はともかく)、そう考えるよりは、市川じゅんさんがあの時代の女性の生き方を研究する上で、こちらの物語の主人公の人生も参考にした、というほうが正しいのでしょう。
どっちがおもしろいかといえば、わたしは「陽の末裔」を推します。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2011年6月15日
- 読了日 : 2011年6月15日
- 本棚登録日 : 2011年6月15日
みんなの感想をみる