ミキハウス入社4年目の著者が、社長の太っ腹で4年3ヶ月の「有給休暇」をもらって、自転車で世界一周する。久々に個人旅行の熱い文章に出会った。旅の本のスタイルはほぼ出尽くしている感があり、この本のスタイルも新しいものではないし、書かれていることもただの個人の経験に過ぎないのだが、それでも著者の熱さが、伝わってくる。
自転車でアフリカ西部、東部、南部を走破し、イスタンブールからシルクロードをチベットまで。東南アジアを走って北米へ。南アメリカ大陸の最南端まで行く。走っているうちに本物のサイクリスト、旅人になっていく様が興味深い。本を読む限り、著者は名所旧跡を積極的に訪れるわけではなく、それぞれの土地で生活している人々との交流、旅人同士の交流に楽しさを見出している。個展を開くほどの写真の腕は確かで、掲載されている写真も素晴らしい。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
旅
- 感想投稿日 : 2010年8月12日
- 読了日 : 2002年10月31日
- 本棚登録日 : 2010年8月12日
みんなの感想をみる