小さな町の、客のあまり入らない映画館「月舟シネマ」で飼われているシェパード犬、ジャンゴ。
立派な名前があるのに、古本屋の親方には「アンゴ」と呼ばれ、映画館でパンを売っている初美さんには「ゴン」と呼ばれ、それでもひねくれることなく(?)日々すてきな「犬視点」で映画館とそのマスターの直を取り巻く日常を見つめる物語だ。
日々の山谷が、ジャンゴの目を通して描かれると途方もなくかわいらしく、楽しく、いとおしく見える。
すべての登場人物のキャラがすてきなんだけれど、まあなんといってもジャンゴがかわいすぎる。
ぱっと見が寂しそうに見えるせいで人間から「腹がすいたのか?」などと聞かれてしまうことが切なくて「笑う犬」になりたいと思うとか、犬の脳は人間に比べると容量が低くて記憶できるものが少ないのでカメラが使えたらいいのにと考えるとか、もう、かわいすぎる。
生きて、笑って、それだけで天下泰平、人生楽しい!と思える一冊。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ほんわかしたいときに
- 感想投稿日 : 2015年5月23日
- 読了日 : 2015年5月23日
- 本棚登録日 : 2015年5月23日
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