ラバーネッカー (小学館文庫)

  • 小学館 (2014年6月11日発売)
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本棚登録 : 11
感想 : 2
4

すごくおもしろかった、よかった!
アスペルガー症候群の大学生パトリックが、解剖学の授業で解剖した死体の謎に気づいて、っていうミステリなんだけど、パトリックが少しずつ人とかかわりを持って、成長していく青春ものとも読めて。わたしはこういうの(謎解きだけに終わらないというか、純文学より、というか)がすごく好きだ!

植物人間状態の患者たちの話とか、解剖シーンとか、けっして楽しくはないし、あと、パトリックが「頭部」を持って逃げるとかは、わざとグロテスクにしてない??って言いたくなったけど、それでも陰惨な感じではなく、からっとしている感じで。ユーモアもあってなんだかさわやかさが感じられて。

最後にパトリックにかかわる大きな謎が解けたときも、普通に考えたらショッキングな話なんだけど、最終的には希望を感じる結末になっていて。すべてはパトリックのキャラクターがいいからかな。わたしはちょっと泣けました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2014年8月5日
読了日 : 2014年8月5日
本棚登録日 : 2014年8月5日

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