「当世公立無料貸本屋事情」という副題が示すとおり、最近その運営方法が各地で大きく見直されてきている公立図書館の「過去と現在」を対比させながら論じたエッセイ集。
主として雑誌「みすず」に連載されたエッセイ「『点と線』と書評の役割」を中心に17編を収録。
出版界に身を置きながら、老年に至って初めて公立図書館を日本のエンターテインメント小説を中心に利用し始めた著者の視点から、「目からうろこ」の驚きに満ちた図書館事情が伝えられる。
著者は海外翻訳小説を主体に仕事をしてきた関係もあって、面白本の発掘と合わせて、図書館の購入する本の選び方やその予算額などに興味をもって調査を進めていく。
そこで明らかになっていくのは、日本の図書館の特殊な成立事情だ。第二次大戦終了後、米軍の占領政策を経て整備された公立図書館のことなど全く知らんかった、、、
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2013年8月9日
- 読了日 : 2013年8月9日
- 本棚登録日 : 2013年8月9日
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