覘き小平次 (中公文庫 き 31-2)

著者 :
  • 中央公論新社 (2012年7月21日発売)
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感想 : 22
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死んだように生きる幽霊役者・小平次を中心に、絡まりあった因縁が陰謀や復讐を呼ぶ怪奇潭です。

しかしまたこの作品は、小平次と、彼と出会った者たちが、己や己の過去と向き合う物語とも言えるかもしれません。

登場人物は、小平次を筆頭に現実にはまずいないだろう人物像ですが、江戸という舞台設定と作者の軽妙な語り口で、違和感なく頭に入ってきます。
しかしその極端な人物像により、主題が明瞭に示され、結果とても現代的な作品に仕上がっています。

この作者の作品で、ほぼハッピーエンドと言える終幕のものは 初めて読みましたが、たまには良いかなと思いました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2014年7月13日
読了日 : 2014年7月6日
本棚登録日 : 2014年7月6日

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