ジェーン・エア(下) (新潮文庫)

  • 新潮社 (1954年1月12日発売)
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本棚登録 : 894
感想 : 66
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ロマンティシズムとリアリズムの境目の時期に描かれた小説と解説を読んで納得。
ジェーンの思考、言葉の選び方、すべて私の感性に一致した。
イギリスの田舎の風景描写がとても美しい。表現力に驚かされた。
ロチェスター氏との愛の深め方が、よかった。もちろんロマンチックラブの要素はたくさんあり、嫉妬や燃え盛るような激しい感情に身を任せている描写も多いけれど。それ以上に性別や身分、障害などあらゆるものを超えていくような深いつながりをみた。今の時代ですばらしいとされるものと、1800年代と、さほど変わらない気がする。
感情がなさすぎると味気ないけど、理性がないのも話にならないみたいな表現が上巻にあって…
感情と理性のバランスが人間に面白みをもたらし深みも出るのだなぁと。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年5月9日
読了日 : 2021年5月9日
本棚登録日 : 2021年3月19日

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