吾輩は猫である (新潮文庫)

著者 :
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感想 : 394
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高校のレポート課題のために熟読した思い出の本。「吾輩はなぜ猫であるのか」という題名で考察してた。懐かしい。

初めて読んだときには有名な冒頭部分しか知らなかったので結末には驚いた。生意気な猫だったが読むうちに愛着が湧いていたので死んでしまったのは残念だった。
これといって大きな事件は起こらず、日常を描いた作品で読み進めるのに少し苦労した。しかし、猫の哲学がなかなか深く、的を得ていて、現代にも通用する面白さだと思った。

この本は精神を病んでいた漱石の気晴らしとして書かれたそうだ。一見明るくユーモラスだが、明治時代の生活が滑稽に風刺されている。このウィットに富んだ英国風のブラックジョークはイギリス留学の間に培ったのだろうか。ラストの結末はもしかしたら漱石がもがくのをやめて、楽になりたいという願望がこめられていたのかもしれない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 持ってる
感想投稿日 : 2021年12月19日
読了日 : 2020年8月17日
本棚登録日 : 2021年12月19日

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