どこにいるのかわからなくなってしまったものたちの物語を「私」は紡ぐ。
糸を紡ぐ、言葉を紡ぐ、命を紡ぐ……
紡ぐこと、それはまるで祈りのようだ。
私が失ったリコーダー、万年筆、弟、伯母、恋人。それら「失踪者」たちと過ごした特別な時間は、あまりにも突然に消え失せ、私に深い喪失を与えてしまう。
深い喪失は私のなかで沈黙し、言葉として生まれ変わるときを静かに待つ。やがて私の一部となった喪失は物語という形になって蘇生されるのだ。
誰かの物語は私の物語となる。
愛と祈りをこめて。
失ったものたちの物語を私が紡ぐ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
日本文学:著者あ行
- 感想投稿日 : 2020年10月9日
- 読了日 : 2020年10月9日
- 本棚登録日 : 2020年10月9日
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コメント 7件
いるかさんのコメント
2020/10/09
nejidonさんのコメント
2020/10/09
地球っこさんのコメント
2020/10/09
いるかさんのコメント
2020/10/09
地球っこさんのコメント
2020/10/09
地球っこさんのコメント
2020/10/09
いるかさんのコメント
2020/10/09