影法師 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2012年6月15日発売)
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本棚登録 : 7599
感想 : 897
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頭脳明晰で剣の達人、彦四郎はなぜ不遇の死を遂げたのか。一方下級武士から筆頭家老まで上り詰めた勘一は親友の彦四郎の行方を調べていた。その彦四郎の生き様を勘一が知った時、自分の人生の意味を見つめ直すことになるのだった。

 前半は、二人の親友の友情が描かれ、青春小説のようにさわやかな印象を受けました。

 中盤から彦四郎の不可解な行動が謎を呼び、勘一がその謎に迫っていくというミステリーを読むような感じでした。

 そして、その謎が解けた時、真の友情が見事なまでに描き出され、深い感動を味わわされました。

 タイトルの「影法師」の意味も心に深く残りました。

 自分にはこの二人のような生き方はできそうにもありませんが、友情や人生のすばらしさを感じ取れるような生き方をしていきたいとしみじみ感じました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 時代小説・歴史小説
感想投稿日 : 2013年1月29日
読了日 : 2013年1月20日
本棚登録日 : 2013年1月29日

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