世界を知る101冊――科学から何が見えるか

著者 :
  • 岩波書店
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本棚登録 : 143
感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000062787

感想・レビュー・書評

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  • いろいろな本を読みたくなった。書評を読むだけでも、少し世界が広がったように感じる、お得な本。


    いじわるな遺伝子 ケリーバーナム
    ファーブル植物記
    生命40億年全史 リチャード・フォーティ
    グラフィック 日本列島の20億年 小嶋尚

  • 自然を正しく知らなければ、また私たち人間が自然に対して何をしているかを知らなければ、人類文明の未来は闇である。

    天文学者・海部宣男さんが『毎日新聞』「今週の本棚」に連載した書評をまとめたもので、宇宙論や天文学だけでなく、進化や化石、温暖化の問題など様々な科学の話題を扱い、そのおもしろさを教えてくれる一冊だ。
    ※本書は150点の書評から読まれるべき101冊に絞り込まれ構成されています。
    およそ15年に及ぶ海部氏の読書の軌跡は、いわば科学全般へのトータルな水先案内ともいうべきもの。各章には書き下ろしのコラムも寄せており、そこでは科学者ならではの科学・技術論も紹介されている。
    「科学とは世界を知ること」という著者の科学批評は、科学について関心をこれまで抱かなかったひとや「僕はニガテなんです」という方に是非読んでもらいたい。
     さて本書はくどいようだが書評集。その特色を最大に活かしたい。そう、、関心のある問題については、本書から探究を出発することができるのだ。


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     自然を正しく知らなければ、また私たち人間が自然に対して何をしているかを知らなければ、人類文明の未来は闇である。未来のために科学の見通しに基づいた賢い政策をとれるよう、日本社会も、科学を基礎においた組織・システムに変わってゆくことが必要だ。そのためには科学者自身も広い視野を持たねばならない。
     「知りたがりの動物」である人間は,知りたがりという特性を活かすことでしか、困難な未来を切り拓いてゆくことはできないのである。
     科学の本を読むこと・紹介することからも、そうした未来につながってゆければと願っている。
     「あとがき」より。

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  • 天文学者の著者によるサイエンス本を中心にした書評集。毎日新聞に掲載され、2012年に第10回毎日書評賞を受賞した。「科学とは世界を知ること」というスタンスで紹介。文系人間にはとっつきにくいサイエンスだが、その入り口を示してくれる。

  • タイトルから想像したのは,古今東西の科学の名著の紹介を集めた本.実際は,毎日新聞の月一回の書評をまとめたもの.面白そうなところだけ拾い読みした.取り上げられている本だけでもかなりの読書量だが,文章の背後にはたくさんの読著の蓄積がみえる.読みたい本も何冊か見つかった.(「日本人の誇り」なんて本を読んでる場合じゃないのだ).
    時間があるときにまたこの本をぱらぱらまくってみたい.

著者プロフィール

前・国立天文台長(06年12月現在)

「2017年 『人類の住む宇宙 第2版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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