死のミメーシス――ベンヤミンとゲオルゲ・クライス

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  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000234757

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  • ドイツ文学研究者による、ゲオルゲ・クライスとの関係からベンヤミンを論じた研究書。ベンヤミンのモチーフに占めるゲオルゲ・クライスや伝統的ドイツ文学の比重の大きさは、改めてベンヤミンをただのマルクス主義者あるいはユダヤ神秘主義者と捉えることの一面性の危険性を暴露してくれる。その意味で、ベンヤミンの仕事はまさに「芸術の政治化」に他ならない。そして明らかにすべきは、芸術と政治を止揚する際の媒介項である。

著者プロフィール

1944年生まれ。東京大学名誉教授。ドイツ文学専攻。著書に『プラハの世紀末―カフカと言葉のアルチザンたち』(岩波書店、1993)、『カフカ―身体のトポス』(講談社、1996)、『獣たちの伝説―東欧のドイツ語文学地図』(みすず書房、2001)、『ツェラーンもしくは狂気のフローラ―抒情詩のアレゴレーゼ』(未來社、2002)、『マゾッホという思想』(青土社、2004)、『ホフマンと乱歩―人形と光学器械のエロス』(みすず書房、2007)、『死のミメーシス―ベンヤミンとゲオルゲ・クライス』(岩波書店、2010)、Toponym als U-topie bei Paul Celan. Auschwitz – Berlin – Ukraine (Königshausen & Neumann, 2011〔本書のドイツ語版〕)、『ボヘミアの〈儀式殺人〉―フロイト・クラウス・カフカ』(平凡社、2012)など。

「2015年 『土地の名前、どこにもない場所としての』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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