僕のこころを病名で呼ばないで 思春期外来からから見えるもの

著者 :
  • 岩波書店
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本棚登録 : 39
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000247566

作品紹介・あらすじ

いま「心の病」が子どもに急激に増加しているにもかかわらず、病名ばかりが一人歩きし、子どものほんとうの姿が見えなくなっているのではないか。子どもの現実を見据え、どう支えてゆけばいいのか、診療現場から提案する。

感想・レビュー・書評

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  • 敬愛する青木先生の著作はいつも示唆に富む。
    先生の年若き青年たちに対するそのまなざしは、いつもとても温かく優しい。
    どうしたら彼ららしく生きていけるのか、どう取り組むべきなのか、彼らと共に考えていこうとするその姿勢は、精神科医である前に、分別があり思慮深い真っ当な一人の大人として、彼らを対等な存在として尊重する態度の現れだ。そして私が自らにいつも言い聞かせている、支援者としてのあり方そのものでもある。だから、青木先生の言葉ひとつひとつが私の心にとても響いてきて、何から何までフレーズ登録したくなる。

    本作もこれまでとたがわず、先生の青少年への思いに溢れたものだ。
    先生の「診断名や病名は諸刃の剣」という言葉は、精神障害のみならず全ての医療と人との関係に当てはまるものだ。対人援助職として関わりを持つ以上、常に心しておかなければならない指摘であることは、その分野に身を置く人ならば皆思い当たることだろう。
    今一度、当事者の方々と相対するにあたって、自分自身への戒めとして、改めて胸に刻むべき言葉として、本作の青木先生の示唆を心にとどめたい。

    いろいろ見返して、登録したいフレーズを追加していこうかな。自分自身の覚え書きとして。

  • 人生を楽しむのが最大の薬
    何事も人生のスパイス

  • 気持ち良く眠れて、美味しく食事が出来たら、突然心の病気になることはない。
    エジソンだって、今なら確実に心の病気を持った子供だっただろうな。
    経験してない人でないとわからない苦しみなのでしょうね。

  • 012027.

    やさしい語り口でカウンセリングを語ったエッセイ。

  • タイトルに惹かれて読んでみましたがタイトルの台詞は出てこなかったと思います。なるほどなと納得できたり、一瞬はっとするような台詞があったりで
    勉強にはなりました。

  • この手の本は散々読んでるはずなのに、やはり手にしてしまう。発達障害などの子どもに接する時の難しさを少し和らげてくれた気もした。

  • 目から鱗がボロボロと落ちる思いで読み終えた。私も数年前までは思春期外来というところに通っていたのも、関係するのかな。新しい著作だからADHDやアスペルガー症候群についても、わかりやすく書いていて、その説明には誤解がないように…と細心の注意が払われている。ひきこもりについても、頷けることがたくさんあってとても勉強になった。母にも勧めてみた。

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著者プロフィール

公益財団法人慈圭会精神医学研究所所長・川崎医科大学名誉教授

「2020年 『こころの科学215』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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