修行と信仰――変わるからだ 変わるこころ (岩波現代全書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000291941

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  • 修行によってどのように超越存在が顕現するのか、各宗教ごとのリアルな体験に共通するものを考察。

  • 人とは違う経験を経て、生きていく上で重要なことに気づく。
    その一つの形態として、古来から取り組まれてきたのが、宗教的な「修行」。
    宗教分野に造詣の深いジャーナリストが、神道、仏教、キリスト教と幅広い宗教分野の12人の日本人に取材し、「修行」とは何か、宗教的信仰にどのような影響があるのかを解説した一冊です。
    標高差1400m、往復14kmの道のりを合計千日間歩くという、大峯回峰行。
    修行と聞いてまず連想するそのような荒行から、大きな声を繰り返し発する行、さらには経済的に貧しい人たちが集まる街でミサを行い人々と聖書に向き合う日々を送ることなどなど、さまざまな形態を紹介しています。
    紹介されている人たちの共通項として感じたのは、「人生とは何か」「自分はどう生きるべきなのか」というようなことを、真剣に考えているのだなあということ。
    その答えを求めている中で、修行の道に入る、そして何かをつかむ。
    何がつかめたかについて書かれた部分は、自分の事前知識では読み取るのが難しかったのですが、頭を含めた身体を極限まで使い続けることで、得られる領域があるのだと理解しました。
    そして著者は「あとがき」にて、修行の道にあこがれて安易に入り込むことの危険性を、警告しています。
    紹介されている人の経歴を見ると、修行を複数回(修行のステップとして必要な場合もあり)繰り返している人もいます。
    またひとつの行をやり通しても、得られるものがなかったと正直に告白している人もいるので、誰もが到達できる方法というのは無いのだろうな、と受け取りました。
    この分野は科学的な視点からも研究されているようなので、関連する著作があれば、読んでみたいと思います。

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プロフィール

1947年、東京生まれ。大正大学文学部哲学科宗教学専攻卒。フォトジャーナリスト。公益財団法人国際宗教研究所・宗教情報リサーチセンター研究員。日本写真家協会会員。
著書に『拝みやさん』(弘文堂、1990年)、『霊能の秘儀 人はいかに救われるのか』(扶桑社、1992年)、『オウム真理教事件』(朝日新聞社、1995年)、『神さま仏さま 現代宗教の考現学』(アスペクト、1998年)、『宗教事件の内側 精神を呪縛される人々』(岩波書店、2008年)、『修行と信仰』(岩波書店、2016年)など多数。写真集に『明治神宮 祈りの杜』(平凡社、2010年)、『伊勢神宮』(新潮社、2017年)がある。

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