勉強法の科学 心理学から学習を探る (岩波科学ライブラリー 211)

  • 岩波書店 (2013年8月6日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (128ページ) / ISBN・EAN: 9784000296113

感想・レビュー・書評

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  • 学術情報リテラシー教育担当者研修でおすすめされた本。

  • ◎記憶について;
    ・The Magical Number Seven, Plus or Minus Two: Some Limits on our Capacity for Processing Information http://psychclassics.yorku.ca/Miller/
    ・チャンク化→とりあえず短期記憶の容量増やす;情報をコンパクトに集約するのもスキル
    ・貯蔵庫モデル;反復(リハーサル)→処理水準説;形態,音韻,意味
    ・有意味化・構造化→理解して長期記憶に;接続的知識
     ◆教える側と教わる側の基礎知識が違うと有効な接続知識を提供できなくなるのでは

    ◎問題スキーマ/行為スキーマ
    ・解決プロセス(fig.3-1)
    言語知識;必要な情報の抽出→問題スキーマ;文の表象の関係づけ
    ・背景知識:トップダウン処理/ボトムアップ処理
    ・固着
     ◆解決プロセスや失敗の言語化と記録が大切かと

    ◎モチベーション
    ・測定(fig.4-2)
    ・価値*期待(←随伴性認知;結果期待/効力期待)→学習性無力感(かわいそうな犬)
    ・セルフハンディキャッピング
     ◆「やればできた」という快適ゾーンか

  • ●モチベーションについて
    ・モチベーションは内的/外的に分けられる。
    ・内的要因の肝は、分かる、ということ。丸暗記ではなく、例えば、同じ事柄について、2つ以上の方法で説明できると身についたと言える。
    ・外的要因では、努力の成果(得られる報酬の大きさと得られる確率の積)が肝。報酬の観点で適切な課題を、確率の観点で適切な方法・手順、を設定しよう。

    ●スキーマについて
    ・経験や知恵を、一つの有用なモノとして扱う概念を、スキーマと呼ぶ。ヒトは無数のスキーマを集めながら日々を送ります。しかし、学習毎に、自分の言葉で振り返り、内容を要約するなどして説明すると、より効果的・効率的にスキーマを身につけられます。

  • 【電子ブックへのリンク先】※スマホ・読上版です!

    https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000073125

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  • 犬に電気ショックを与える実験(セリグマンの学習性無力感の研究)のくだりで泣いた…。笑
    「学習された無力感」に苦しんでいる人は実際とても多いんじゃないかな。
    私はその次の「セルフハンディキャッピング」についての話がとても参考になった。自尊心を守るための心のメカニズムが、いずれは自分を苦しめる結果になる…。身につまされる思い。

    心理学的な視点から「学習のしくみ」だけを淡々と説明しているだけの本なのに、変に叱咤激励されたりするよりも励まされる気持ちになった。知的好奇心はあるつもりだけどどうしようもなく怠惰なうえ他人から指図されるのも好きじゃない、私に似たタイプの人におすすめ。笑

  • 心理
    教育

  • -730

  • p.79 問題を解きっぱなしにしない。×の理由、うまくいく理由をメモする。
    p.104 日本語でも英語でも要約文を書く。辞書をひく前に単語の意味を推測する
     本書は理論編。実践編は岩波ジュニア新書「勉強法が変わる本」

  • ■要約 :『考えることの科学』『勉強法の科学』『勉強法が変わる本』市川伸一著 より、KJ的にひも解いてみた。
     
     『世の中にある問題というのは、初期状態、目標状態、操作がはっきりとは決められないものが数多く』、『どのような手が使えるか…を考え出すことがたいへんなのである』。
     『何らかの認識にいたるというときには、つねに推論がからんで』おり、『考えてアイデアがいきなり湧いてくる…、けっしてそうではない』。これらとどう向き合うかというのはとても重要なテーマだ。
     
     問題を解くには、推論したり、創造したりする必要があるが、この際、『事実を関連づけていくことが決定的に重要な役割を果たす』ようである。
     うまい手は『知っている問題にもちこむ』ことといわれるが、そのためには、『知識を使って「この問題はどんな問題か」を把握』せねばならない。
     知識といっても表面的な知識ではない。『関連をもってつながっている』知識、『構造化された知識』や『スキーマ』でなければならない。
    『公式だけ覚えていても問題が解けるようにはならない』といわれるのも同じことだ。『方略というのは、それ自身を言葉で覚えていてもだめで、使えるようにならないと意味がない』からだ。
     
     また、問題は『解きながらそれがしだいに決まっていくということが少なくない』。解くうえでは、『定義や具体例を通じて意味を理解しておく』ことに加え、『手を使いながら、頭を使う』ことが大切であるとされている。
    『書くということを通じてこそ、人は自分の考えを進めたり、新しい考えを出したりできる』、『何も書かずにうなっているだけの人は、まずいない』、『「考えたことを書く」のではなく「考えるために書く」』ことが大事であると説かれている。『(文章ならば)移動したり、削除したり…、段落の順序を入れかえたり…』、『紙の上に図や式を書きながら考え…』など、『ジタバタしてみなければ解けない』。
     このような行為によって、『もやもやとしていたことがらが形をなしてくる/思いもかけなかったような新しいアイデアに思い至る』こともあるし、『表現するという行為を通して心の中にあるものが変化』していったり、『制作過程を通じて自分自身が変化していくことを感じる』ようだ。
     
     『「思考のツール(道具)」として使える推論に関する学問(論理学、確率論、推測統計学)』の活用も重要だ。人には『確率判断を求められたときに、それを代表性に置き換えて判断してしまうというヒューリスティックス』など、ある『考えに流されやすい心理的な傾向』があるからだ。『ランダム、標本抽出、大数の法則、相関などの確率・統計的な概念を用いたデータを扱い、現象を理解するといった方法論をとることにより洗練された解釈をする』ようになる。
     
    『学習は、量と質』、『量よりも、何が身についたかを気にかける』必要があるのだ。
    『いい仕事をしている人/熟達者/成績がいい人/良い成績の学生』は、『豊かな知識』『豊富な「問題状況のパターン」』をもっている、『トップダウン的な処理をする』、『統計学の訓練を受けている』などの傾向があり、『問題の考え方のセンスがいい』ようである。
      『人はついどのような考えに流されやすいか』ということと、人はどのように認識、解釈(ボトムアップ⇒スキーマ呼び出し⇒トップダウン)し、『考えを進めるかという指針』を知っておいたうえで、『経験から一般的な教訓を引き出し』たり、『自分で学習観や学習方法を作っていく』などしながら、『自分の知識をより完全なものに』していかなければならない・・・これこそが学びだ。
     
     心持ちとしては、『「いつかわかってやるぞ!」という気持ちを秘め』、『何か問題意識を感じて「なんとかしたい」と思うこと』など、『基本的には「理解したい」という方向付けをもつ』必要があるが、『「これをやればいい結果になる」という確信をもてる内容にすると同時に、「これなら自分でもできそうだ」という実行可能性の高いものにしないと、やる気は湧いてこない』。『外発的動機づけの視点からすると、何をめざしてやっているのか、目的・目標が見えにくいときにはやる気が出ない』、『内発的動機づけの視点からすると、知的納得感、達成感、進歩の実感などが満たされなければ、およそやる気になれない』が、『どの動機でもいいので、とにかくやってみることです。やってみたら、できるようになった、おもしろくなった、という経験をつかむこと』も重要であるとある。
     一方、『意味が理解できなくても手続きへの慣れを先行させたほうがいい』ことや、『伝統的な枠組みの中にどっぷりとつかる時期があってもいい』、『わからないことにじっと耐えるというのも、重要な学習』ともあり、とても人間的だ。考えるとはいかなることかについてより理解を深め、人の思考のくせを認めつつ、とにかく四苦八苦し、『自分なりに方略をつくっていく力』をつける・・・ということなのであろう。

  • 「やる気のでるとき,でないとき」の章がためになった。

  • それなりにまとまってて読みやすい。方法論より理論的な面が強いので、実践的な勉強法を知りたいのであればこの著者の『勉強法が変わる本』を読んだ方がいいかもしれない。もちろんこの本も十分役に立ちますが。

  • 認知心理学的視点に基づいて、勉強法を科学的に説明している本。

    科学的理論と実際の勉強の場面等を結びつけて書いてあり、わかりやすい。

    認知心理学の入門書の一つとしても最適であると思う。

  • 高校生向けの本並びに学習心理学について学ぶ導入の本として非常に読みやすいと感じた。ここから派生してより深く学ぶ端緒としていきたい。

  • 人に教えようとすることは、自分自身で、物事を深く理解すること。
    改めて、自らの勉強法のまずさを考えさせられた高校生向けの優しい例示が分かりやすい著書でした。

  • 心理学の知見から,学習法について研究からまとめたもの。ごくごくこの分野の基本が書かれていると思います。実践編として『勉強法が変わる本』(岩波ジュニア新書)を読むといいでしょう。

  • 早口で言えるからって、数字がいっぱい覚えられるわけじゃないのかー。でも、時間をたくさんかけると、また覚えられる量が増えていくというのは面白いなと思った。

    あと、結局チャンクで区切れれば、いっぱい覚えられるってのは、これまでの既有知識を持っているかどうかで、NHK,SBC,ABNとかが、まとまりにできて覚えられるという話で、結局いっぱい知っていることが、覚えやすさに関係してくるんだ、知ってなきゃダメなんだ、ということが分かった。

    けっこうおもしろいが、これは苫米地さんの本をたくさん読むことが頭を良くすることで、記憶力をあげることなんだ、っていう話と一緒だなと、感心した。

  • 一般向けには、『勉強法が変わる本』(岩波ジュニア新書)の方が役に立ちます。

  • なるほどです。関係書も読み進めたい。

  • 請求記号:371.4/Ic 図書ID:10036235

  • 勉強の仕方を心理学的に説いたもの。
    主に高校生向け。
    論理的に言うと…という感じだけど高校生が実際読んだら、どれほど説得力はあるかな…って感じ。
    他にも同じ著者で関連本はあるので、読むのもいいかも。
    個人的に卒論に使えた本だったかもしれないなー

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著者プロフィール

1953年東京生まれ。東京大学文学部卒業。文学博士。現在,東京大学名誉教授,帝京大学中学校・高等学校校長。中央教育審議会教育課程部会委員として学習指導要領の改訂に関わる。専門は教育心理学。認知心理学を基盤にした個別学習支援や授業づくりなどの実践に携わっている。著書に、『考えることの科学』(中公新書)、『学ぶ意欲の心理学』(PHP新書)、『学力低下論争』(ちくま新書)、『学ぶ意欲とスキルを育てる』(小学館)、『「教えて考えさせる授業」を創る アドバンス編』(図書文化社)など。

「2023年 『これからの学力と学習支援 心理学から見た学び』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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