山賊のむすめローニャ (岩波少年文庫 92)

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  • Amazon.co.jp ・本 (375ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001140927

感想・レビュー・書評

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  • 娘が読んでいます。面白いそうですよ。

  • TVでやってるから読んでみた。
    リンドグレンは『長靴下のピッピ』が今のところ一番面白い

  • BSNHKアニメが面白かったので原作を読んでみました。
    原作もとても面白かったです。
    可愛がって育てた子供が親の思い通りにならない点は、深く共感。それでも我が子はかわいいあたり、児童文学ですが、むしろ、子育て後半の親にとっても面白い一冊だと思いました。

  • 自然の中の城に住むマッティス山賊の女の子ローニャ。
    対立しているボルカ山賊の男の子ビルクと出会う。
    ローニャとビルクはお互いに兄弟になるが、2組の山賊は敵対したままなので、2人だけで森の中で暮らすことにする。
    厳しい冬は2人だけでは乗り越えられないのが分かり、2人は砦に戻るが、2組の山賊も代官の兵隊たちを倒すために力を合わせることになるのだった。

    面白かった~けれど、訳がところどころ直訳気味で読みづらかった。

    自然の中を駆け回るローニャの姿が目に浮かぶ様。
    鳥女、灰色小人、地下からの歌声、雪、滝…美しい自然の中では何度も死の危険に出遭い、何とか逃れる。
    過ごしやすくて、食料もある春と夏は2人だけで生きられても寒くて食べ物のない冬は生きられないというのは厳しいけれど現実。
    出て行ってもお母さんのパンを素直に受け取ったり、とちょっと過酷なひと夏のキャンプという感じがしないでもない。
    自然の中で生き抜くのはそれだけ大変なのだろう。
    当たり前の暖炉、暖かい寝床、食事が有難く感じる。

    時には些細なことでケンカしながらもお互いを支え合っていくローニャとビルクが微笑ましい。
    「兄弟」であって「恋」になっていないのがいい。

    一人娘に裏切られた形になり、ローニャの家出にもつながる、自分に子供なんかいないとマッティスが言う場面は衝撃的。
    最終的には和解出来るけれど、両者の心の傷は相当なもの。
    家業に反対して自分から出て行っても温かく迎え入れられるのは児童書ならではなのだろう。
    本当ならたとえ実の娘でも出て行ったらそのままで、帰っても相手にされないのが落ちだと思う。

    2人が結婚して山賊団が1つになるのかと思いきや、山賊業を捨てるとは、すごく平和な解決法。

  • こどもがTVアニメを楽しみにみはじめたので購入。

  • リンドグレーン作品は大好きだったけれど、実はこの物語に関しては KiKi は初読です。  何となく「山賊のむすめ」という設定に子供時代の KiKi には興味が沸かなかったのです。  だいたいにおいて山賊だの海賊だのというのは子供時代の KiKi にしてみれば悪役の筆頭で、当時の勧善懲悪が当たり前というある種のガチガチの倫理観に照らしてみれば、そんな稼業のヒロインにはろくな結末を思い描くことができないし、これが息子ならいざ知らず娘となると同性の KiKi にとってはあんまり有り難くなさそうな臭いがぷんぷん漂っているような気がしたのです。

    ま、てなわけでこのブログで「岩波少年文庫全冊読破企画」をぶちあげた際にも、この作品はリストにこそ載せたものの実際に手に取って読んでみるのはず~っと後になるだろうなぁと思っていました。少なくとも「カッレくん」や「はるかな国の兄弟」や「さすらいの孤児ラスムス」よりは絶対後になると確信していました。  そして実際のところ今日まで手を出さずに来ています。  それが今このタイミングで他にも未読本がいっぱいあるのにこの作品に手を出したのはもちろん宮崎吾朗さんのNHKアニメ「山賊のむすめローニャ」放映がきっかけであることは否めません。  

    第1回の放送から先週土曜日の第5話までアニメを先行して観終えた後、「これは先に原作を読んでおきたい!」と思わせてくれるものがあったのでついに手に取った・・・・そんな感じです。  そしてそのきっかけになったのはこの物語でもアニメでも出てきたローニャとビルク、2人の実に子供らしい発言がきっかけでした。  その1つ目は一仕事して強奪品を持ち帰ってきた山賊たちにローニャがかける一言

    「今日もいっぱいなっていたのね。」

    というセリフです。  どうやらローニャは果実が木に実るように強奪品はどこかに実っているものだと思っているらしい・・・・(苦笑)  なるほど山賊稼業の何たるかを知らず、自然の中でのびのびと育てば一味が一仕事して持ち帰るものは言ってみれば山仕事をして山の恵みを手にして帰ってきたと思うのが自然と言えば自然なわけです。  そんな彼女が本当のことを知ったらどう考えるのだろうかということに俄然興味が湧いてきました。

    そして2つ目のきっかけは今度はビルクのセリフで、自分たちの住む城をとりまく森を「私の森」、そこに住まう動物たちを「私のキツネ」と呼ぶローニャに

    「きみの子ギツネだって!  きみの森!  子ギツネたちは自分自身のものさ、わかるかい?  それに、あの子らがすんているのは、キツネたちの森だ。  その森はまた、オオカミたちのだし、そしてクマたちの、オオシカたちの、野馬たちの森だ。  (中略)  おまけに、これはぼくの森だ!  そして、きみの森さ、山賊むすめ、そう、きみの森でもある!  だけど、きみがこの森を自分ひとりのものにしときたがるんなら、きみは、ぼくがはじめてきみを見た時におもったより、ずっとばかだってことだよ。」

    この2つを耳にした時、彼らがこの後成長していく過程でいわゆる「山賊稼業」とどう折り合いをつけていくのか?にとても興味を持ちました。  と同時に「○○は誰のモノ」といういわゆる所有権に対する考え方の相違がある意味で「山賊」とか「海賊」という稼業を成り立たせてもいるわけで、これは昔 KiKi が安直なイメージで「山賊のむすめローニャ」というタイトルから想起していたものとは異なる展開が期待できそうな気がしてきたのです。



    実際、今回この本を読んでみたら彼女たち2人は山賊稼業を否定する人物になっていくわけですが、そこに至るまでの実に純粋な子供らしい感覚、さらには親との葛藤、反抗、そして自立の試み、恋と呼ぶにはあまりにも可愛らしいお互いの存在への信頼感と物語に含まれる要素は実に盛りだくさんで、なかなかに楽しい物語でした。

    読んでいてふと感じたのはこれってある意味で宮崎吾朗さんの葛藤を描いた物語でもあるのかなぁ・・・・と。  大好きで存在感の大きすぎる父親と自我の芽生えた子供の物語という側面もあるだけに、ちょっと邪推しちゃう KiKi なのでした。

  • アニメ化原作ーってことでちょっと手にとってみる。

    いきいき森で育ってるとこは好きだなー。

  • NHKアニメワールド 山賊の娘ローニャ
    BSプレミアム 2014年秋~
    http://www9.nhk.or.jp/anime/ronja/

    岩波書店のPR
    「落雷でまっぷたつになった古城に、2組の山賊たちが住んでいた。片方の首領にはひとり娘のローニャがおり、もう一方にはひとり息子のビルクがいた。親も山賊たちもいつも反目し争っていたが、子どもたちは兄妹のように仲よくなった。やがて2人は家出をして…。北国の自然を背景に親と子、少年と少女の愛情を描いた物語。」

  • まだまだ読んだことないの実は多いリンドグレーン

    山賊の娘なんだけど山賊っ子なわけじゃない(雪の女王に出てくる子みたいじゃない)

    父親がだーいすきなんだけど、父親の言動やお仕事に疑問をもつ

    敵対する山賊一家のむすことなかよしになる(ロミジュリ的な・・でもまだラブじゃない!きょうだいっていってる)

    ふたりで家出するけど冬は越せない~
    パパあやまれよ~
    って話

    おもしろいー

  • 話題枠かな?秋からNHKアニメ化。(i44)

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著者プロフィール

1907年‐2002年。スウェーデンに生まれる。1944年『ブリット‐マリはただいま幸せ』(徳間書店)で、出版社主催の少女小説コンテストの二等賞を得て、デビュー。以後、児童書の編集者として働きながら数多くの作品を発表しつづけた。1958年には国際アンデルセン賞を受賞。「長くつ下のピッピ」「やかまし村の子どもたち」「名探偵カッレくん」のシリーズや、『ミオよ わたしのミオ』(岩波書店)など、世界中で今も愛されている数々の物語を生み出し、「子どもの本の女王」と呼ばれた。

「2018年 『長くつ下のピッピの本 決定版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

アストリッド・リンドグレーンの作品

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