アーベルチェの冒険 (岩波少年文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001142020

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  • エレベーターボーイのアーベルチェ、空を飛んで大冒険!

    アーベルチェと、デパートのお客さんだったラウラ、クラターフーンさん、トゥンプさんを乗せたエレベーターが、一番上のボタンを押したことで空へ飛び出してしまう。ニューヨーク、南のペルゴーナ国、そしてニュージーランドを旅して一行はオランダに帰還。楽しいこともピンチも満載の冒険譚。

    ニューヨークは昔ニューアムステルダムだったとか、ニュージーランドはオランダの反対側で移住した人もいたとか、オランダに親しみ深い場所を旅することで世界旅行にスケールを持たせながらも親しみやすく書いているよう。アーベルチェは冒頭を読んだところでは普通の男の子のようだが、冒険の中ですばしっこく、機転が効き、勇気もあることが示される。無事に家に帰れた後のお母さんとの会話も微笑ましい。お父さんは出てこないけど、それはやはりこの物語が1953年という戦後に書かれたことに影響しているのだろうか。

    エレベーターが飛び出すといえば、ダールの物語を思い浮かべる。エレベーターがいつから一般的になったのか知らないが、この頃のエレベーターは飛んでいって冒険できそうな乗り物だったのだろうか。すごく速いとかガラスのドアとか書いてあるので、最新式だからそのような雰囲気を持っていたのかもしれない。

  • 西村さんの訳だったので手に取る。
    エレベーターがまだ珍しかった時代?のオランダの児童文学。
    明るいワクワクもの、でもなくて、わりとヒヤヒヤハラハラする展開が続く。
    たまたま同行することになった大人たちも、格別に人間が出来てるわけでもなく、そこがリアルで面白い。
    南米の架空の独裁国家の話がけっこうインパクトがある。

    主人公のアーベルチェという名前の響きが可愛い。

    ・オランダ人はコーヒーとレースのカーテンが好き
    ・ニュージーランドはオランダの地球の裏側にある
    ・ニュージーランドにはオランダ人がたくさん移住している
    と知る。

    ジョニーがニューヨークに戻って幸せになったのか、不安が残る。

  • おもしろかったー。

    飛ぶエレベーター。
    こーゆー設定は好き。
    新しくできた百貨店。新人エレベーターボーイのアーベルチェが気になっているのは意味のない一番上のボタン。
    お仕事にいそしみながらも、ついに押してしまうと・・・。

    まあ、わかっていた展開でしたが、そのときちょうど乗っていたのが、殺虫剤の営業さんに、音楽の先生に、
    曲芸趣味の女の子、っとまあ、なんじゃそりゃ!?なメンバー。
    けど、結局おもしろいのはこの営業さんに音楽の先生なんだよなあ。とことんマイペース。
    とくに白い牢獄から逃げ出すときにレース確保してきたのには吹いたわ。いやーすごすぎる。

    降り立った国で出会った人とのエピソードが何気に繋がったとこがほほうって感じでした。
    パン屋のつらい仕事から解放されてよかったなあ少年。

    アーベルチェの冒険、はこれで終りでなく、
    続編があるみたい。
    今度はしっかり少年が活躍するのかな?
    いつか読みたい。

  • エレベーターボーイの話。世界各地へ冒険に出る。

  • 久々に児童書を読んだのですが、この作品はものすごくサクサク読めて面白かったです。
    表紙を観たとき、エレベーターが飛んでると最初思わず、物置が飛んでると思いました。(キテレツ大百科だったかな?庭の物置を飛ばす話があったので、それの影響)
    あとがきにエレベーターの飛ぶ話が他にもあることを知り、読んでみたいと思いました。

  • オランダの作品。テンポよく、現代的で面白かった。エレベーターが空を飛んで、いろんな所へ行ってしまう。挿絵も、今の子どもたちにも受け入れられるんじゃないかなぁ。

  • デパートのエレベータボーイになったアーベルチェ
    いよいよオープンの日!
    エレベータの一番上についているボタンを押してみると・・・・
    そのまま空へ飛び出しちゃった!

    小高~

  • 94/シ
    デパート開店の日、アーベルチェを乗せたエレベーターは空へ飛び出してしまいます。
    人助けしたり、革命に巻きこまれたりと世界中を旅することに…

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著者プロフィール

1911~1995年。オランダのカペレ生まれ。子どものための物語、詩、劇の作家として活躍し、「オランダのほんとうの女王」とたたえられた。1988年に国際アンデルセン賞を受賞したほか、『魔法をわすれたウィプララ』で金の石筆賞を、『ペテフレット荘のプルック』『ネコのミヌース』で銀の石筆賞を受賞。オランダの国民的作家であり、「イップとヤネケ」シリーズをはじめ多くの作品が、ヨーロッパを中心に広く読みつがれている。

「2013年 『パン屋のこびととハリネズミ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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