やかまし村の子どもたち (リンドグレーン・コレクション)

  • 岩波書店
4.09
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本棚登録 : 133
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (152ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001157345

作品紹介・あらすじ

干し草の山にとびこみ,野イチゴをつみ,変装ごっこで大わらい!自然豊かな小さな村に,子どもたちがぜんぶで6人.ゆかいな毎日を8歳になるリーサが語ります.原書初版のニイマンのさし絵と新訳で.

感想・レビュー・書評

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  • リンドグレーン作品集『やかまし村の子どもたち』と読み比べるため、図書館で借りた。

    やかまし村には、3軒の家があり、6人の子どもたちがいます。
    中屋敷には、ラッセとボッセとリーサ、北屋敷には、ブリッタとアンナ、南屋敷には、ウッレが住んでいます。

    挿し絵は、イングリッド・ヴァン・ニイマン。
    1947年に初めて原書が出版されたときのイラストで、やかまし村シリーズはこの絵だったそうです。
    1959年にニイマンが精神を病んで他界した後、1961年に合本『やかまし村の本』が出版されたときに、イロン・ヴィークランドの挿し絵になったとのこと。
    ニイマンの絵は、一周まわって新しい感じ。
    そして新訳は、たしかに新しいです。
    リーサの一人称は「わたし」でなく「あたし」になっていて、リーサの誕生日ケーキに書いてあった「こんな字」は「アイシング」で書かれていました。
    ほか、おじいさんの窓辺の植物が「テンジクアオイ」でなく「ゼラニウム」に、「浮浪者」が「放浪者」になっているのは、いいと思いました。
    全体的には、現代日本でも理解できるようになった名称が詳細に訳されている感じですが、章の終わりごとに注が入っていて、私は読まないとわかりませんでした。
    個人的には、これまでのリンドグレーン作品集の雰囲気のほうが好きです。
    訳はふるい部分もあったけれど、足りていましたし、絵は行間を描いているようで、眺めていると発見がありました。
    本のつくりとしては、文字が詰まったぶん、小さく薄くなり、読む年齢層が上になりそうな感じがします。

  • 言わずと知れた児童文学の名作。2019年、新たな翻訳で出版された。
    子供が小さい頃に読み聞かせていた作品の一つ。当時は北欧の国がどのような生活をしているかあまり想像もしなかったし、今のような日本での北欧の生活スタイルや家具、ファッション、雑貨などもあまり知られていなかった。しかし、子供たちの遊びや生活、日常を子供の目線で表現、大人の私にとっては子供時代への回顧、また子供にとっては自身の「今」を感じられる。これは古今東西変わらぬ子供達の行動と感情なのだろうと思う。誰が読んでも、いつの時代にも通じる子供時代の暖かで楽しい日常を描いた作品だろう。

  • なんてのびのびと明るい子ども生活だろう。現代の日本の子どももメディアに毒される前に、出会ってほしい。

  • 小学生のとき、「まんがじゃない本もおもしろい」って思わせてくれた、読書の入り口となった本。昔の本だけど、息子も娘たちも大好き。全部読み聞かせしました。ブックトークでも「テーマ」を変えてよく使います。 少年文庫の「あとがき」が秀逸。

  • とても懐かしかった。
    やかまし村の子どもたちの映画も大好きで、何度も見たことを思い出す。あの生活は本当に憧れで、私も干し草小屋で寝たかったし、手紙のやりとりがしたかったし、野イチゴ食べたいし、あんな楽しそうな登下校がしてみたいと思った小さい頃のままの気持ちが蘇ってきた。

    そういえば忘れていたけど、リーサと私の名前が似てるからそれも好きなポイントだったなあ。

    イングリッド・ヴァン・ニイマンの挿絵もとても可愛くて、ほっこりするし、小さい頃のわくわくを思い出させてくれる。

    いまとても満ち足りている。いい本を読むってなんて幸せなことなんだろう。

  • リンドグレーン・ブーム、作品編・第一弾。
    こんな風に、子どもが走り回れるって、幸せすぎる。

  • 素朴な日常のスナップ

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著者プロフィール

1907年‐2002年。スウェーデンに生まれる。1944年『ブリット‐マリはただいま幸せ』(徳間書店)で、出版社主催の少女小説コンテストの二等賞を得て、デビュー。以後、児童書の編集者として働きながら数多くの作品を発表しつづけた。1958年には国際アンデルセン賞を受賞。「長くつ下のピッピ」「やかまし村の子どもたち」「名探偵カッレくん」のシリーズや、『ミオよ わたしのミオ』(岩波書店)など、世界中で今も愛されている数々の物語を生み出し、「子どもの本の女王」と呼ばれた。

「2018年 『長くつ下のピッピの本 決定版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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