夏の花: 小説集 (岩波文庫 緑 108-1)

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003110812

感想・レビュー・書評

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  • どの話も読んでいて心に響き、訴えてくるものがありましたが、中でも「夏の花」と「廃墟から」は別格でした。
    生々しさと悲惨さを正確に淡々と描いていて、原爆の恐ろしさを改めて実感させられました。
    読んでいてどこか寂しく、虚しくなる作品でした。

  • 原爆被災地において、淡々と当時の様子、避難先の肩身の狭さと飢えを書いている。人物が「甥」「兄嫁」などの親族呼称で呼ばれていることが、噂で鉄道を行き来し知人を探し、家族のただなかにいる実在の存在であったのを感じる。
    「誰も彼もが知り合いを探そうとしているのであった」

  • 小説としての価値ではなく、書くべき、書かれるべき作品だったのかも。

著者プロフィール

1905年広島市生まれ。慶應義塾大学英文科に進学し、「三田文学」などに短編小説を発表。帰省中に広島市の実家で被爆した。直後の市内の様子を書き留めたノートをもとに47年に「夏の花」刊行するなど、被爆後の広島の惨状を詳細に残していった。51年に『心願の国』を遺し自殺。

「2019年 『無伴奏混声合唱のための 魔のひととき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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