芭蕉雑記,西方の人 他7篇 (岩波文庫 緑 70-10)

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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003190210

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  • 芭蕉雑記・西方(さいほう)の人 他七篇 (岩波文庫)
    (和書)2010年05月06日 16:02
    芥川 龍之介 岩波書店 1991年10月


    とてもよかった。

    「西方の人」のクリストは、理知的な人であるという部分など非常に批判が的確だと思いました。

    その他の作品も非常によい。

  • 西方の人は面白かったけど、他は…なんかきつかった。自分を掘り下げて掘り下げて、で疲れたのかな。

  • 芥川最晩年の随想集。

    「或旧友へ送る手記」
    芥川が自殺の直前に旧友に宛てた遺書。自殺者たる己の心理を記述する。自殺の方法や場所を吟味する姿には、妙なおかし味がある。自殺の動機の本当のところを「ぼんやりした不安」としか言いようの無いのは、分かる気がする。合理的に言語で規定できるというのでは、嘘だ。"君は新聞の三面記事などに生活難とか、病苦とか、あるいはまた精神的苦痛とか、いろいろの自殺の動機を発見するであろう。しかし僕の経験によれば、それは動機の全部ではない。・・・自殺者は大抵レニエの描いたように何のために自殺するかを知らないであろう。"

    「十本の針」十節から成る箴言集。
    "「生まれざりしならば」という言葉は正にそれらの[直覚すると共に解剖する]人々に当っている。"(或人々)無際限の対象化という、近代的意識の無間地獄。

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著者プロフィール

1892年(明治25)3月1日東京生れ。日本の小説家。東京帝大大学中から創作を始める。作品の多くは短編小説である。『芋粥』『藪の中』『地獄変』など古典から題材を取ったものが多い。また、『蜘蛛の糸』『杜子春』など児童向け作品も書いている。1927年(昭和2)7月24日没。

「2021年 『芥川龍之介大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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