- Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003231234
感想・レビュー・書評
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お手本のような短編小説には飽き飽きした方にオススメ。
『悪魔の辞典』で知られるビアスの短編集。
ビアスの短編の共通点は、「死」と「意外な結末」だ。
ジャーナリスティックで硬質な文体で描かれる幻想的な死。
そして、最後にズドンと来る結末。
ただ、現在では模倣しつくされ、結末の意外さはそれほど感じられない。
ビアス短編の中でも最高傑作が「アウル・クリーク鉄橋での出来事」。
他の収録作品と比べて、この作品だけが突出している。
後にも先にも存在しえない、模倣不可能な作品だ。
これを読むためだけでも、本書を手に取る価値がある。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
今読んでる最中だか、とても皮肉てきでおもしろい。「アウルクリーク鉄橋での出来事」を原作とした映画もあるが映像は汚いらしい(´・_・`)
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芥川龍之介が「藪の中」を書く際に参考にしたとされる”月明かりの窓”。読んでみると、なるほどと思います。
これ以外の短編でも、どれも深い闇のような作品です。まだ暑い夏のうちに、ちょっとぞくっとしてみてはいかが? -
人間の生と死に対するクールさが印象的。
短篇集ということもあり、一つ一つの作品はあっさりと、それでいて良くまとまっているので非常に読みやすい。いわゆる文学よりも、もっと世俗寄りだが、だからといって軽いわけでもない。良い本ですね。