モンテ・クリスト伯 5 (岩波文庫 赤 533-5)

  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (429ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003253359

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  • 巻の四。

    モンテ・クリスト伯の復讐計画さらに進む。

    以下ネタばれ含む
    *****
    計画のポイントその1は婚約話妨害破綻作戦。
    その2は財産喪失破産作戦、のようである。

    ***
    67章、復讐対象の一人ヴィルフォールはモンテ・クリスト伯爵の身辺調査に乗り出す。さすがに検事総長のヴィルフォールである。数多の権力闘争を潜り抜けて来た悪漢でもあり、嗅覚や直感に優れている。ヴィルフォールとダングラール夫人の血塗られた過去の秘密をあからさまにちらつかされ、さすがにおかしいぞ、と思い至ったのだ。
    モンテ・クリスト伯はなぜ自分たちの前で庭で掘り出した子供の話をして聞かせたのか…彼はいかなる男なのか? ヴィルフォールは調べ始めるのであった。

    そしてこの巻では、娘たちの婚約が焦点となる。

    ヴィルフォールは娘のヴァランティーヌ( ノワルティエ老人溺愛の孫娘でもある )と良家の青年フランツ・デネピーの婚約を企図。だがヴァランティーヌはマクシミリアン・モレル(ダンテスの恩人モレル家の長兄)が意中の人。一方でヴィルフォール家周辺で三人が相次いで急死。ヴィルフォールは不安と恐怖に苛まれ始める。そしてヴァランティーヌの婚約話は激震に見舞われる。

    そしてモルセール家(のフェルナン)とダングラール家の間でも娘と子息の婚約話が。マルセイユ時代から旧知の二人。子息同士の婚約は暗黙の約束だったが、ダングラールはその約束に後ろ向きに転じる。資産家とされる青年カヴァルカンティをベターな嫁ぎ先にする思惑が生じた模様。「 資産家」なる虚像を工作したこの青年をダングラールに接近させたのはモンテ・クリスト伯だ。さらには、銀行家ダングラールの投資・投棄は失敗続き。その背後にもモンテ・クリスト伯の迂遠な工作が伺える。

  • モンテクリスト伯の手の中で繰り広げ
    られる復讐の連鎖が本格的に始まり
    美しいエデの過去、ダングラールの資金繰り
    の悪化の影、マクシミリアンとヴァランティーヌ
    の秘めた恋が祖父ノワルティエの
    秘密の告白によって成就したかと思ったら
    次々とヴィルボール家の家族が毒殺され
    その犯人がヴァランテーヌだと濡れ着を着せられ
    これからどうなる?
    と言う所で幕を閉じ、モンテクリスト伯が
    この現状をどうして行くのか次回の展開が
    待ちどうしい!

  • 長い幽閉の期間を経て、なお言語に通じ、世事に通じ、超人的な思考と行動を発揮する主人公に読者は魅入られるだろう。2021.7.24

  • モンテ・クリスト伯の復讐は当人たちだけでなく、その家族にも及ぶのか…。自由とお金を得たなら、復讐なんて過去にとらわれたことにそれを費やすのではなく、未来に向かって生きればいいのに、と思ってしまう。

  • モンテクリスト伯爵が密かに配してきた復讐のドミノが倒れ始めた。ヴィルフォール夫人への毒薬の手ほどき。エデを介したアルベールへの干渉。ダングラールの経済的損失とカヴァルカンディ偽伯爵への傾倒。でも、モンテクリスト伯も、若干良心がとがめていそうな・・・?

  • レヴュは七巻にて

  • 主要人物の成り上がりの背景と、複雑な人間関係と恋愛関係の交じり合う中、ダンテスの復讐の輪郭がはっきり浮かび上がってくる。

  • 借本。
    盛り沢山な内容なのですが、若干中だるみ。
    エデの過去の話が印象的。

  • 2008/01/28

  • 巌窟王第5巻。

著者プロフィール

1802-70。フランスを代表する小説家・劇作家。生涯に長短合わせて250篇あまりの作品を書いたとされる。主な作品に『コルシカの兄弟』『モンテ・クリスト伯(巌窟王)』『三銃士』『ブラジュロンヌ子爵(鉄仮面)』『ダルタニャン物語』『王妃マルゴ』『王妃の首飾り』など。

「2016年 『ボルジア家』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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