スペイン文学案内 (岩波文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003500262

感想・レビュー・書評

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  • ●第一部に中世から現代に至るまでのスペイン文学の動向、第二部に主要な作家と作品を網羅的に紹介した本。

  • 大きな期待感を持って読んだためか、かえって中途半端な印象を受ける本でした。全体は2部構成で、第1部が通史。第2部では「特に重要と思われる作家と作品にスポットを当て」、計26名の作家と作品の解説が成されます。個々の解説は興味深いのですが、なぜこれらの26名がスペイン文学史上「特に重要」なのかの説明がありません。また、今日のスペインでは、地域語で書く作家もスペイン国民文学賞を受賞しています。ところが、本書の冒頭では「カタルーニャ語、ガリシア語、バレンシア語、バスク語で書かれた文学は一切扱っていない」と断り書きがあるものの、なぜ取り扱わないのかの説明はどこにもありません。さらに、スペインを離れて異国の地へ渡航した「亡命作家」は取り上げていますが、逆に外国生まれでスペインで活躍している作家は、その数が少ないためか、ほとんど取り上げられていません。結局、本書の著者が「スペイン文学」をどのように定義しているのかが、素人の私にはよくわかりませんでした。

著者プロフィール

金沢市生まれ
イリノイ大学 大学院博士課程修了(Ph.D.)
南山大学名誉教授
【主な著訳書】
『現代スペイン演劇選集』(水声社)
『スペイン黄金世紀の大衆演劇』(三省堂)
『浮気な国王フェリペ四世の宮廷生活』(岩波書店)
『スペイン黄金世紀演劇集』(共訳/名古屋大学出版会)
『ラテンアメリカ現代演劇集』(水声社)
『カルデロン演劇集』(名古屋大学出版会)
『概説スペイン文学史』(研究社)
マンリーケ『父の死に寄せる詩』(『死の舞踏』収録、岩波文庫)
エスプロンセーダ『サラマンカの学生 他六篇』(岩波文庫)
『スペイン文学案内』(岩波文庫)
ティルソ・デ・モリーナ『セビーリャの色事師と石の招客 他一篇』(岩波文庫)
『ドン・キホーテ 人生の名言集』(共編訳/国書刊行会)
モラティン『娘たちの空返事 他一篇』(岩波文庫)
『カルデロンの劇芸術―聖と俗の諸相』(国書刊行会)
『スペイン語の感情表現集』(共著/白水社)ほか

「2022年 『本気で学ぶスペイン語 [音声DL付]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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