権威と権力――いうことをきかせる原理・きく原理 (岩波新書 青版 C-36)
- 岩波書店 (1974年3月28日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004120360
感想・レビュー・書評
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私にとって、対話形式であることがより分かりやすく読み進められるポイントとなりました。実はこの本は、大学一年の時課題図書として他の本と一括購入したものです。当時は『権威と権力』というタイトルだけで”難しい”と決めつけて、おもしろそうな章のみ読んで感想文を書いたのですが、その章が殊の外忘れられずにいて、10年後に読み返したらスラスラと読めました。そしてなにより多くの気づきと視点を与えてくれたと思います。1974年初版ということですが、30年以上たった今でもまた読みたいと思わせてくれる一冊です。
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権威には自発的に従うニュアンスがあるが、権力は相手を無理に従わせる。権威は人を従わせるのに規則・法を必要としないが、権力は規則・法を必要とする。権力を行使するために、権威が利用される。
権威のある人間は安心感を与える(※フロムの議論)。内なる不安は権威を求める。一方、権力は外からの具体的な恐怖を必要とする。
お前は何もわかっていない、何も知らない、と言われたとき、自分の無知は受け入れるにしても、相手の正しさを受け入れる必要はない。p.141
社会主義者に蔓延る権威主義。「マルクスはこう言っている」「マルクスの言ったことだから間違いない」「スターリンは悪者だが、マルクスやレーニンは正しかった」。「自分たちの方がマルクスやレーニンにより忠実だ。自分たちこそ正統である」。社会主義を科学としてではなく、権威として押し付ける。権威主義者たちによる茶番。p.203- -
高校生と著者との対談という形式で、人の集団を動かすものがどのように作られ強化されるかを暴いた内容。古い本だが十分現代に通用する内容と思う。権威の背後にあるのは自分が知らない・分からないことに対する不安であって、権威を感じる対象・感じる主体の間に挟まった存在が行使するのが権力という見方は興味深い。調和を目指すというのが著者の主張ではあるが、現実にはまとまりを欠いた世界はアナーキーなものにならざるを得ないようにも思ってしまう。
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大学のテキスト。再読した。
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3年前に読んだ。内容はおぼろげだけどいい内容だったのとは覚えてる
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「ぼくたちのクラスは、ぜんぜんまとまりがないのです」
こんな身近な悩みから、私とA君の会話は始まった
知っているようでよくわからない、「権威」と「権力」という似た言葉
みなさんも、A君と一緒に考えてみませんか
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なだいなだ『権威と権力:いうことを聞かせる原理・聞く原理』(岩波書店、1974年)
所在:中央館2F 請求記号:081//I95//B888
【https://opac.lib.niigata-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BN00615113?hit=2&caller=xc-search】 -
権威と権力とは何か、哲学的な議論を先生と生徒が繰り広げる。会話形式なのでわかりやすく引き込まれるが、論じられている内容は難しい。
日頃、政治においても、会社組織の中でも権力の構造の中にすっぽりと包まれている我々は、自覚的であろうとなかろうと権力を行使したりされたりして突き動かされるように日々を過ごしている。
『性悪説』に基づく部下のコントロール、経営学における科学的管理法など構成メンバーに規制を設ける運営手法は多くの職場で行われている。
一方、人間の心理深くには権力が無くても能動的に追随したいと思わせる魅力を持った構造も存在する。
自己のあり方、社会との関わりを良くするために何を規範とすべきか。精神科医である筆者の考察は突き動かされる人間の心理の本質を権力と権威に求め、明らかにしようとしている。 -
やはり古い文体、話し言葉なせいかより難しく感じられてしまうのだけど、内容は頭を使うし面白いです
思考するための本という気がした
権威権力の話に限らず、物事を読み解いていくことの訓練になるかも
かなり読み応えがあるので、結構骨が折れる -
ソ連崩壊前に社会主義的な視点から書かれた本なのに、今でも説得力を失わない古典。繰り返し読み返したくなる。
革命を永遠に繰り返さないためには非権力主義か反権力主義でならなければならない、との著者の主張が、現実にある貧困や差別の救済に繋がらない点に物足りなさを感じるが、野党集結で権力を志向するだけでは問題が解決しないこともよく理解できた。 -
【由来】
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【期待したもの】
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※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。
【要約】
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【ノート】
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【目次】