韓国 民主化への道 (岩波新書 新赤版 412)

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004304128

作品紹介・あらすじ

日本の支配からの解放もつかの間、朝鮮戦争、南北分断のなかの国家建設。軍事政権の下、苦難の日々を隣人はどう耐え、いかにはね返したのか。日本はどうかかわったのか。朝鮮半島の風土から説き起こし、韓国の政治、経済、社会の現代史を、情感あふれる詩や、資料を織り込んで描く。

感想・レビュー・書評

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  • [ 内容 ]
    日本の支配からの解放もつかの間、朝鮮戦争、南北分断のなかの国家建設。
    軍事政権の下、苦難の日々を隣人はどう耐え、いかにはね返したのか。
    日本はどうかかわったのか。
    朝鮮半島の風土から説き起こし、韓国の政治、経済、社会の現代史を、情感あふれる詩や、資料を織り込んで描く。

    [ 目次 ]
    序章 朝鮮、その山河と人びと
    第1章 分断された国
    第2章 軍部独裁の登場
    第3章 「十月維新」と民衆
    第4章 民主化への道
    第5章 漢江の奇蹟
    第6章 抵抗の風土、その伝統
    第7章 アリランの歌
    終章 東アジアのかけ橋

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    [ 参考となる書評 ]

  • 私は今まで、「パク・チョンヒは近代化を達成したから、ただの独裁者よりはマシなのではないか。」と少なからず思っていたが、これを読む限りではそうは思えなかった。労働者かカツカツの生活を強いられ、搾取された。日本では高度成長と共に国民の生活を向上することができたが、寧ろそれは特別な事例であり、日本が春闘や産別とはいえ労働組合が戦後改革で自由に行うことができたことが不可欠な要素であると痛感した。日韓台は今では兄弟国であるかのように扱われることも無くはないといえるだろうが、過去には軍事独裁政権であったことを活目すべきであるように思う。
    少なくとも、自由民主主義に対する意識は、絶対に韓国のほうが数段も上なのではないだろうか。

    また「東アジアが平和なときは朝鮮半島も平和」で、「朝鮮半島が荒れているときは東アジアも荒れている。」という言辞は、なるほどと思わせるものであった。朝鮮半島の歴史は苦難の歴史のようである。この本でも触れられている、「東アジア共同体」は、個人的にはかなり難しいのではないかと思うが、「近くて遠い国」としての韓国とは、過去の清算を含め、なすべき課題が非常に多い。

    今年は日韓併合から100年の節目を迎える。改めて韓国の歴史を振り返りたい。

  • 歴史的に見れば、東アジアが平和なときは、朝鮮も平和だった。朝鮮が平和だったときは東アジアも平和だった。
    戦争が終わっても韓国はめちゃくちゃだったのだ。拷問とか政治運動とかが普通にあったようだ。恐ろしい国だ。

  • 韓国の民主化運動や民主化の過程について
    勉強しようと思って読み始めた本。

    池明観先生は、ものすごく日本語がお上手なのだが、そのためにすべて先生が日本語で書かれたものをそのまま製本してしまったらしい。
    たまに、日本語としては違和感のある言葉遣いとなっており、意味がとれないことがある。

    また、歴史的過程をたんたんとつづるというよりは、その時代の小説や詩、運動の声明文などを多用していることもあり、非常に文学的。
    あまり政治学や社会学的な本ではないので、
    韓国民主化を知るための導入としてはよいが
    この一冊で民主化運動について知ることは多少
    困難があると思われる。

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著者プロフィール

1924年生まれ。ソウル大学で宗教哲学を専攻。朴軍事政権下、月刊『思想界』主幹。1972年来日。東京大学大学院での研究を経て、1993年帰国まで東京女子大学教授。帰国後は、日韓共同歴史研究委員会韓国側座長、韓日文化交流政策諮問委員長、翰林大学日本学研究所長などの要職を歴任、日韓交流の礎を築いた。
主な著作『池明観自伝境界線を超える旅』(岩波書店)、『T・K生の時代と「いま」――東アジアの平和と共存への道』(一葉社)、『ものがたり朝鮮の歴史』(明石書店)、『韓国近現代史――1905年から現代まで』(明石書店)、『増補版・韓国文化史』(明石書店)

「2011年 『叙情と愛国 韓国からみた近代日本の詩歌』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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