- Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004304142
作品紹介・あらすじ
いま、日本のみならず世界で愛読されている芥川。古今東西の教養と機智縦横の趣向に富んだ小説の魅力を示すと同時に、人間関係や若き日に育まれた倫理に新しい光をあてながら、疾走する生涯を丹念に追った待望の本格的評伝。時代や状況と格闘した作家像を清新に浮かび上がらせ、羅針盤なき現代にとって芥川とは何かを問いかける。
感想・レビュー・書評
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他著で読んだ記憶が戻ってきたが、多分中村真一郎著の芥川龍之介の世界だったと思う。手ごたえのある内容で、改めて芥川龍之介の作品を読みたくなった。さらに息子さんたちの作品にも・
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芥川龍之介の評伝です。
本書でも言及されている吉田精一の名著『芥川龍之介』をはじめ、芥川の評伝はけっして少なくありませんが、本書は簡潔な新書の体裁でありながら、著者自身の新しい研究成果も盛り込まれており、興味深く読みました。
かつては、プロレタリア文学と芸術至上主義の対立という枠組みの中で芥川の位置づけがなされることがあり、著者はそうした解釈を乗り越えて、芥川の作品の時代を超えた魅力を示そうとしています。かつて唐木順三によって、時代状況とのかかわりの中で芥川の作品が意義と限界が指摘されたことがありましたが、そうした評価を打ち破るような芥川像を本書が提出できているのか、疑問なしとしません。 -
湯河原などを舞台とした作品です。
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初めの方に芥川の思想ベースになっている、としている「謀反の精神」が木曽義仲にあるのか?と思ったり、「羅生門」の下人の姿に対する考え方もなんだか納得が出来なかったような。著者の作品観と合わなかったのかもしれません。