- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004318316
作品紹介・あらすじ
いよいよサービスが開始される第五世代移動通信規格・5G。その技術的特徴・潜在力はどこにあるのか。あらゆる「モノ」が5Gに取り込まれることで、私たちの生活はどのように変わるか。また、ファーウェイをめぐって米中が繰り広げる、激しい覇権争いの深層に何があるのか。5Gを最もよく知る第一人者がさまざまな疑問に答える。
感想・レビュー・書評
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単なる技術の解説にとどまらず、通信技術の進展が社会や産業に及ぼす影響など、思っていたより射程が長い。
第三章の「モバイル興亡史」が出色。「そういえばそうだった」た感慨に耽りながら、思わずの引き込まれる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
新聞やテレビでよく聞く「5G」について、技術面やそれによるビジネスへの拡大などについて解説している。専門的な技術のことは難しいが、概略は分かりやすく説明されている。
「○G」はほぼ10年おきに発展してきたらしい。4Gはスマホの台頭がメインになり、5GはIoTがメインになってくるようだ。
技術自体より、「それを使って何ができるか」を考えるのが重要であると繰り返し語られている。新たな仕組み・ビジネスの出現により、産業構造自体が変わってしまう業界もあり、先を読んでチャンスを活かせた者が莫大な利益を得られる。
3Gの頃に日本でi-modeが大ヒットし、よくも悪くも日本独自で発展した話が興味深かった。ガラパゴス化して他国の参入は防げたが、その間に日本以外でのスタンダードを各国が磨き上げ、日本はそれに置いていかれてしまったという。
技術の発展で便利になるなら結構だが、情報処理能力がまた飛躍的に増えることで、身の回りがさらにせせこましくなるのではないかと心配にもなる。 -
4Gまでの主な対象はヒト、5Gからはモノも加わる
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5Gって、テレビでスゴイと騒がれているが、なにが凄いのか分からなかった
このほんで5Gでなにが起こるか想像するもおもしろいかもしれない -
i-modeが世界に与えた衝撃はプラットフォームビジネスの成功事例だから。世界に誇るべき我が国のイノベーションの1つ。2000年代、世界中のビジネススクールで素晴らしいプラットフォームとして必ず取り上げられていた。アップルも研究していた。i-modeビジネスの要諦はエコシステム真菜地面と。Wi-Winの関係になった。
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547-M
閲覧新書 -
5Gってよく聞くけどよく分からん、ということで読んでみた。5Gを中心に通信技術の紹介や、通信業界の歴史と展望が分かりやすくまとめられていてとても読みやすい。著者は情報科学系の大学教授みたいですが、ビジネスモデルやマーケティングについても造詣が深いようで、そうした面でも勉強になりました。プロダクトアウトではなくマーケットインが重要、これはどの業種でも同じですね。手段が目的となってしまってはいけない、安部公房もよく言ってましたね。
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朝日新聞書評から。
これからの時代の技術として5Gが騒がれているのでどういうものなのかと読んでみた。
業界が畑違いなので理解しにくい内容も多かったが初めてITに関する半専門書を読んだ。
・5Gの利点は超光速通信、低遅延、多数同時接続
・5Gの周波数帯にもローバンド、ミッドバンド、ハイバンドがあり、超高速を実現するのはハイバンド。一方で、2019-2020にサービススタートしている規格はローバンドで4Gとの差別化はあまり出来ていない
・周波数が高い電波帯のため、電波距離は短い。基地局がより多く必要
・スマホなどの端末の利用よりも産業構造全体に影響を与えうる技術
・BtCよりBtB向け
・ゲーム、自動運転、工場無人化、医療ヘルスケア、モバイルヘルス、AR/VR、都市安全、IoT、地方社会の情報化
・これまでのモバイル勃興史は5世代ある
1980-第一世代アナログ式音声(通話)、1990-第二世代デジタル式(メール)、2000-第三世代(iモードブラウザ)、2010-第四世代(高精細動画yourube)、2020-第五世代
・それぞれの世代で覇者が生まれ散っていった
3-NTT・ネットブラウザ、4-アップル・iphone・SNS
・5Gの得意分野は高精細画像、IOT、ケーブルレス、遠隔操作、ARVR
・PDCAからOODAへ
・国中に光回線が引いてある日本は基地局を設置しやすく普及のアドバンテージはある
・5Gに何ができるかではなく、5Gで何をできるかを考えることが新しいビジネス発掘につながる
・すでに次の6Gの開発(2030年代に向けて)が始まっている -
5Gの網羅的な知識をこれまでの移動通信規格の歴史とともに理解できる良書と感じました。
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最先端の通信技術・5Gを知るために読んだ。「2時間の映画が3秒でダウンロード」「あらゆる物がインターネットにつながる」などなど、技術のすごい面が強調されているが、割り当てられる電波特性を考えると、今すぐの実現は難しそうだ。基地局やアンテナが狭いエリアに必要なところはPHSを彷彿させる。5Gスタンドアロンが実現するまでは、4Gとのハイブリッドで運用されることになるのだろう。個人的にはローカル5Gに興味が沸いた。また、人口集中地区ではない地域への5G網構築にも期待したい。