- Amazon.co.jp ・本 (420ページ)
- / ISBN・EAN: 9784006002350
作品紹介・あらすじ
江戸思想は、あまりにも無自覚に近代の眼差しのもとで再構成されてきたのではないか。本書は中江藤樹、山崎闇斎、伊藤仁斎、荻生徂徠、賀茂真淵、本居宣長など江戸期の重要な思想家の再検討を通して、江戸思想を読み直し、新たな江戸時代像で再び近代を反照する。
感想・レビュー・書評
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江戸時代の主たる思想が概観されている。その評価基準に西洋哲学の語彙を採用することにより、過去の思想を新たな境界に導くことに成功している。とはいえ、現代の我々にはもう一押し欲しいような、かゆいところに手が届かない思いもあり、新たな思想家の登場によって新しい江戸思想史の意味付けが待たれる。つまり、伊藤仁斎や本居宣長をヒューマニズムにまとめても、何かもう一歩先に進めないかと、煮え切らない。本居宣長のように日本を神の国にしてしまう論は取らないにしても、それとは別に何を取るべきか、伊藤仁斎の論語の実証主義が果たしてどんな現代的意義を結果するのか、あるいは人間の中身を重視する伝統に反して、荻生徂徠が外に目を向けたとは、より詳細にどんな意味があり、我々は何を汲むべきか、江戸思想史の新たな地平が開けることを求めて止まない。
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難しい部分もあるが、最終章が良かった。
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本書は中江藤樹、山崎闇斎、伊藤仁斎、荻生徂徠、賀茂真淵、本居宣長など江戸期の重要な思想家の再検討を通して、江戸思想を読み直し、新たな江戸時代像で再び近代を反照する。
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