- Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
- / ISBN・EAN: 9784006003272
作品紹介・あらすじ
権力政治は、現代の世界が直面している問題の解決にならない。著者は、権力政治に内在する矛盾を直視し、これに代わる構想と展望を市民の視点に立って追求してきた。一九五九年論壇デビュー作「中立日本の防衛構想」をはじめとして、「ウィーン体制の精神構造」から「近代としての核時代」まで、代表的論考十五篇を厳選して一冊に収めた。
感想・レビュー・書評
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ウィーン体制の精神構造―メッテルニヒ
中立日本の防衛構想
平和運動における心理と論理
権力政治を超える道
軍事化/軍拡/軍縮
いかにして軍縮を実現するか“第二回国連軍縮総会への提言”―国際平和研究学会を代表して
平和の研究―一学徒の自省
平和・開発・人権―地域で世界人権を考える
世界市場化への対抗構想―東アジア地域協力と「市民国家」
世界秩序の構造変動
近代としての核時代
グローバル・アイデンティティをめざして詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
現状分析を的確に行うことは、近未来も予言しているようにも思われる。著者の論文に古臭さは感じられない。
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戦略研究型と平和研究型というアプローチが生まれた。
政治権力の国際的分散化は軍縮が行われない限り、やがて軍事的破壊力の国際的分散化へと導く危険がある。
企業がある兵器の製造に携わると、後継技術の設計および開発をめぐって他の企業との間ですさまじい競争を繰り広げるのが常である。それは現存の兵器製造設備を継続して稼働させて収益をあげるためには、他社が割りこめないような精巧、高度な後継技術の考案と開発が不可欠であり、軍事技術の発達は国際的な政治状況とは無関係に軍備競争と軍事間を間断なく促進する