黒の試走車 (岩波現代文庫 文芸 122)

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  • Amazon.co.jp ・本 (417ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784006021221

作品紹介・あらすじ

一九六〇年代初頭、自動車が大衆の欲望の象徴へと踊り出ようとする時代。自動車メーカーの熾烈な新車開発競争の現場で、朝比奈豊が異動した部署は企画PR課、その仕事とは産業スパイであった。友人の不審な死の真相と、社の内外に飛び交う新車開発の秘密情報を追究する中で彼は何に直面したか。産業スパイという斬新な主題を時代に先駆けて活写し、一世を風靡した企業情報小説の傑作。

感想・レビュー・書評

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  • やっぱり自動車業界って、いまでもこんな感じなんですか?
    kodamaさん?

  • 以前経済小説として読了。今度はスパイ小説として読んでみよう

  • 『会社員とは何者か』に紹介あり

  • 紛れもなく戦後間もないサスペンス小説なのに、物語の本質が現在とまったく変わらない点(企業間の諜報合戦)に、逆に不思議な感覚に襲われる。

  • 「この経済小説がおもしろい!」で紹介されていた本。

    前からビジネス小説の元祖として、タイトルだけは知っていたのですが、
    かなり昔の作品(1962年が単行本出版)ということで、
    ずっと読むのを躊躇していました。
    が、今読んでもあまり古さを感じさせず、
    いい意味で期待を裏切ってくれた良作でした。

    内容としては、自動車メーカーの産業スパイの話。
    ゴミ業者・クラブ・興信所…などありとあらゆる情報ソースから
    ライバルメーカーの情報を暴きだそうとする話。
    今はさすがにここまでひどくはないんだろうけれど、
    昔はこれに近い情報戦が繰り広げられていたんだろうなぁ。。と
    推測しながら読むと面白いと思います。

    自動車業界で働く人や自動車が好きな人は、
    過去の様子を知る一冊として価値ある一冊だと思います。

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著者プロフィール

梶山 季之(かじやま・としゆき):1930-1975年。小説家、ジャーナリスト。現在のソウルに生まれる。広島高等師範学校(現・広島大学)卒業。53年上京、国語教師、喫茶店経営などを経ながら、「新思潮」の同人となり作品を発表。58年より「週刊明星」のトップ記事を担当。59年「週刊文春」の創刊に参画。71年月刊「噂」を創刊。作家としては62年「黒の試走車」を発表後、話題作を続々刊行する。75年取材先の香港で客死。産業スパイ小説、経済小説、時代小説、風俗小説など数多くの著作を発表した。ちくま文庫では『せどり男爵数奇譚』がロングセラーになっている。

「2024年 『犯罪日誌』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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